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2010 年度 実績報告書

新しい解析技術を応用した歯髄・歯石DNAからの迅速・簡便な遺伝子型判定

研究課題

研究課題/領域番号 21592663
研究機関日本大学

研究代表者

堤 博文  日本大学, 歯学部, 講師 (30188594)

研究分担者 小室 歳信  日本大学, 歯学部, 教授 (50139200)
伊澤 光  日本大学, 歯学部, 助教 (30514103)
丸山 澄  日本大学, 歯学部, 助教 (30366190)
キーワード蛍光消光現象 / ABO式遺伝子型検査 / QProbe / 性別判定 / Rh式遺伝子
研究概要

本年度は,昨年度同様に「蛍光消光現象」を利用したQP(Quenching Probe)法によりSNPタイピングを行い,性別判定およびABO式血液遺伝子型とRhD遺伝子の同時判定を試みた.【試料】性別判定に用いた試料は,室温で5~25年間保存された32歯から抽出した歯髄DNAを用いた.また,ABO式血液遺伝子型とRhD遺伝子の同時判定法に用いた試料は,血清学的に判定された血液から作製された血痕26例(1996年~2008年:Rhd3例を含む)を用いた。【方法】性別判定を行う為に性染色体アメロゲニン領域に位置するX・Y特異的primerおよびQprobeを,また,ABO式遺伝子型検査には261番塩基の欠失と703番塩基の置換をそれぞれを識別するprimerとQprobeを,さらにRhD遺伝子検査ではエクソン3に位置する380番と383番塩基の置換を識別するprimerとQprobeを作製した.反応溶液はLightCycler480 Genotyping Master液にUracil-DNA Glycosylaseを添加し作製した.DNA増幅・解析装置はリアルタイム定量PCR解析システムMx3000Pを用いた.PCR条件は,95℃・10分行った後,95℃・10秒,62℃・40秒,72℃・10秒を50サイクル行い,融解曲線を作成し解析した.【結果・考察】作製後5~25年経過した血痕試料について,QP法による性別,ABO式血液遺伝子型およびRhD遺伝子の判定は可能であった.性別判定では,LAMP法.SMAP法に比べて多少PCR反応時間を要するものの,プライマーの数が少なくて済み,両法に認められた非特異的反応は観察されなかったことから判定精度は高いと思われた.なお,ABO式血液遺伝子型とRhD遺伝子の同時検査法の報告は見当たらず.今回,同時判定を可能としたことは,法医鑑識上,有用性は高いと思われる.本研究の成果については,日本DNA多型学会第19回学術集会および第32回日本法医学会学術中部地方集会において発表した.

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] Quenching Probe法によるABO式血液遺伝子型検査2010

    • 著者名/発表者名
      堤博文
    • 雑誌名

      DNA多型vol.18

      巻: 18巻 ページ: 219-222

    • 査読あり
  • [学会発表] Quenching Probe法によるABO式血液遺伝子型検査およびRhD遺伝子検査2010

    • 著者名/発表者名
      堤博文
    • 学会等名
      日本DNA多型学会第19回学術集会
    • 発表場所
      三島,静岡県三島市民文化会館
    • 年月日
      2010-11-18
  • [学会発表] Quenching Probe法による歯髄DNAからの性別判定2010

    • 著者名/発表者名
      堤博文
    • 学会等名
      第32回日本法医学会学術中部地方集会
    • 発表場所
      富山県,富山県民会館
    • 年月日
      2010-10-23
  • [学会発表] ミトコンドリアDNAによる日本人の多型解析2010

    • 著者名/発表者名
      丸山澄
    • 学会等名
      第52回歯科基礎医学会学術大会・総会
    • 発表場所
      東京都,タワーホール船堀
    • 年月日
      2010-09-21
  • [学会発表] CNV解析による一卵性双生児の個人識別2010

    • 著者名/発表者名
      伊澤光
    • 学会等名
      第94次日本法医学会学術全国集会
    • 発表場所
      東京都,タワーホール船堀
    • 年月日
      2010-06-24

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公開日: 2012-07-19  

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