研究課題/領域番号 |
21592679
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
浅野 美礼 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (00273417)
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研究分担者 |
川口 孝泰 筑波大学, 医学医療系, 教授 (40214613)
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研究期間 (年度) |
2009-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | 看護診断 / 看護過程 / 検索エンジン |
研究概要 |
この研究の具体的な目的は、「看護過程エンジン」を考案することである。I(標準看護計画検索システムの検討と評価)、II(ロボット型エンジンの仕様作成と動作検証)、III(看護過程エンジン試作モデルの試用と評価)まである全体スケジュールのうち、昨年度に続いて本年度フェーズII~IIIに取り組んだ。 当初、ロボット型エンジンを志向していたが、データベースへ格納するデータの量および仕様を考慮すると、必要なハードウェア等の資源が当初予想よりはるかに大きなものになり、費用が大きくなることが判明し、より簡易なWebサーバとデータベースサーバを連携させるしくみで実現することを検討することにした。 (1)データベースに格納するデータは、NANDA看護診断と看護介入分類・看護成果分類を採用する。(2)Linuxベースのシステムに、Webサーバ(Apache)とデータベースサーバ(MySQL)を動作させる。(3)出力に応じて動的にHTMLファイルを作成する機能はPHPに行わせる。(4)初期画面では、患者基本データに相当する情報(年齢・性別・疾患・主訴など)の入力を任意で求める。(5)(4)の入力に応じて、動的に出力画面が遷移する。(6)出力される画面は、入力された語句が登場するアセスメント項目で、採用頻度が高い順に順位付けがされている。(6)アセスメント項目はそのまま採用することも、加工して入力することもできる。(7)(6)で使用者が行った処理は、そのアセスメントの採用頻度に反映され次回に使用される。(8)使用者数は(開発規模の関係から)10名前後とする。 以上の要求をシステム開発業者に依頼し、年度末までに仕様策定と検索システムのWebインターフェース画面作成までを行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
昨年度は実際にサーバ上で動作するシステムの作成を目指していたが、仕様策定までにとどまった。想定していた機能を実際に実現するための、キーワード入力に応じて動的にWeb画面が遷移するというシステムの設計には専門的な作業工程が非常に多く、業者に開発を依頼してから予想以上に時間を要したためと、費用の不足のためである。
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今後の研究の推進方策 |
臨床で実際に用いられるような実データの搭載を想定していたが難しくなったので、既存のNANDA看護診断と看護介入分類・看護成果分類のテキストを使用することにした。それでも工程数を考えると数カ月を要すると見込まれているので、特定疾患(ガン看護の予定)に限定した小規模なアプリケーションの開発を依頼する。最終的にはユーザビリティの検証が目的なので、理論設計としてはおおよその目標を達成できると考える。
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