研究課題/領域番号 |
21592692
|
研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
大島 敏子 神戸大学, 医学研究科, 非常勤講師 (80403244)
|
研究分担者 |
松浦 正子 神戸大学, 医学部附属病院, 看護師 (30379440)
花岡 澄代 神戸大学, 医学部附属病院, 看護師 (10437486)
高岡 裕 神戸大学, 医学部附属病院, 准教授 (20332281)
一瀬 晃洋 神戸大学, 医学部附属病院, 特命准教授 (90362780)
|
キーワード | 点字 / 点図 / 視覚障害 / 自動点訳 / 病院 / 運用体制 / 医療文書 |
研究概要 |
本研究は、視覚障害を有する患者へのアクセシビリティの向上に向けて、神戸大学で開発した自動点訳プログラムを利用して点図を活用した点字書を整備し、病院内での運用を実現する。その際、患者サービス向上に向けた技術的・組織的なシステムを構築することで、病院での点字文書提供の提案を目指す。今年度は視覚障害者から要望があった「がん」に対象を絞り研究分担者の協力で、(1)がん患者が必要とする情報の収集およびその点訳、(2)触図印刷で主要な2種類の印刷方式を視覚障害者の協力により評価した。 まず、がん患者が必要とする情報の収集をおこなった。具体的には、本学附属病院の患者支援センターが患者向けに配布している文書に加えて、国立がん研究センターがん対策情報センターが発行しているがん患者向けの冊子(19冊)を選択した。次にこれらの文書を電子化し、我々の研究チームで研究開発した自動点訳プログラムeBrailleで点字翻訳し、点字冊子化した。そして、必要に応じてこの点字冊子を患者支援センターから提供可能にした。現在、この冊子の文書表現等の改善点を明らかにすべく、視覚障害者による評価を実施している。 次に、触知認識しやすい触図作成方法を明らかにするために、触点図を印刷可能な点字プリンタ(現有)と立体ゴピー作成機(現有)による方法を、視覚障害者の協力で比較した。その結果、点図印刷可能な点字プリンタで作成した図の方が、凹凸を触知しやすいことが明らかになった。今後、患者向けの冊子に図を追加する際に、点図印刷可能な点字プリンタで点図を作成して追加する方針である。
|