研究課題/領域番号 |
21592696
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
川本 利恵子 九州大学, 大学院・医学研究院, 教授 (40144969)
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研究分担者 |
樗木 晶子 九州大学, 大学院・医学研究院, 教授 (60216497)
中尾 久子 九州大学, 大学院・医学研究院, 教授 (80164127)
宮園 真美 九州大学, 大学院・医学研究院, 講師 (10432907)
木下 由美子 九州大学, 大学院・医学研究院, 助教 (30432925)
金岡 麻希 九州大学, 大学院・医学研究院, 助教 (50507796)
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キーワード | 医療情報 / 電子システム / ナーシングワーク / コミュニケーション能力 |
研究概要 |
本研究は、医療情報電子化がナーシングワークに及ぼす影響と情報化社会がナースのコミュニケーション能力に及ぼす影響を解明する目的である。 H22年度は電子カルテ導入前後の病棟における看護業務場面を撮影し、30秒スナップリーディングのタイムスタディ法を用いて検討し、記録に関する業務内容の変化があるという結果を得た。ナーシングワークへの影響は、看護師272名を対象に質問紙とコミュニケーション能力検査(EQS)および看護実践能力評価6尺度を用いて調査を実施した。その結果、オンラインサイトに費やす時間が多いほどEQS(自己対応・対人対応・状況対応)が低いことが明らかになり、情報化社会がコミュニケーションに負の影響を及ぼしていること、オンラインサイト利用時間が長いほど看護実践能力へ負の影響を及ぼすという結果を得た。 しかし、対象数に課題を認めたので、H23年度は、1395名の看護師に調査を行い、高比良らの開発した情報活用実践力尺度を追加して用い、1045件の有効回答数を得た。対象の平均年齢は32.1±9.0歳であり、スタッフは930名(87%)、管理職は115名(13%)であった。その結果、ICT使用状況とコミュニケーション能力と看護実践能力との関係は、PCや携帯電話などのICT積極的活用者の方がコミュニケーション能力は高く、看護実践能力の高い人はPCを積極的に活用するが、携帯電話、SNS等の使用は低いということが示された。情報活用実践力の発言・伝達力と自己対応・状況対応の相関が高く、情報活用実践力と看護実践能力評価6尺度では、専門能力の開発と創造力との相関が高い結果が示された。(693字)
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