研究課題/領域番号 |
21592705
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研究機関 | 埼玉県立大学 |
研究代表者 |
五味 敏昭 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 教授 (00104159)
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研究分担者 |
佐野 恵美香 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 助教 (10404930)
國澤 尚子 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 准教授 (20310625)
西原 賢 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 講師 (80336495)
坂田 悍教 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 教授 (70113793)
細川 武 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 教授 (40095386)
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キーワード | MRI / 肘窩 / 注射部位 / 正中神経 / 上腕動脈 / 血管-神経束 / 神経損傷 / 血管損傷 |
研究概要 |
1.[目的]:看護学教育における重要な看護技術のひとつである肘窩における「採血・注射部位」について、早急に正確な解剖学データの必要性に迫られている。今回、MRIを用いて肘窩皮静脈{橈側皮静脈、尺側皮静脈、肘正中皮静脈(橈側正中皮静脈、尺側正中皮静脈)}の径を映像解剖学的に検討した。 2.[研究方法]:被験者として本学学生32名(男子24名、女子8名、平均年齢23.3±5.3歳)の協力を得た。上腕骨の内側上顆と外側上顆を結ぶHuter線を基準線とした。この基準線を中心として上・下に20mmずつ計40mmについて3mm間隔のスライス断面を作成し、径の計測はHuter線での断面で行った。 3.[結果]:Huter線での断面において、尺側皮静脈の径は男性(N=23)3.43±1.32mm、女性(N=8)3.30±1.74mm、全体(N=31)3.40±1.22mm、尺側正中皮静脈は男性(N=17)3.75±0.75mm、女性(N=3)3.69±0.80mm、全体(N=20)3.74±0.74mm、橈側正中皮静脈は男性(N=17)4.33±1.38mm、女性(N=6)3.76±0.85mm、全体(N=23)4.18±1.27mm、橈側皮静脈は男性(N=16)3.70±0.83mm、女性(N=6)3.07±0.71mm、全体(N=22)3.53±0.83mm、であった。分岐をしていない肘正中皮静脈は男性(N=5)5.48±1.89mm、女性(N=0)であった。 4.[考察]:肘窩における採血・静脈注射に用いられる皮静脈の径は肘正中皮静脈(尺側正中皮静脈・橈側正中皮静脈)(N=48)4.13±1.24mmが一番大きく、以下、橈側皮静脈(N=22)3.53±0.83mm、尺側皮静脈(N=31)3.40±1.22mm、の順であり、より生体に近い値が得られた。また肘正中皮静脈の径と体重、BMIとの間に有意な相関関係を認めた(p<0.05)。
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