研究の目的 本研究では、医療安全の向上を目指して、医療者(特に看護師と医師)の能力を最大限に発揮させるチームワークを促進するプログラムの作成や運営に関わる基盤を整備する。 研究実施計画 具体的にはTbamSTEPPSの考え方を参考にしながら、日本におけるMTT(Medical Teamwork Training:MTT)プログラムを作成する。プログラムの内容は、「チーム構築(ビルディング含む)」・「リーダーシップ(コーチング含む)」・「状況モニタリング」・「相互支援(コーチング含む)」などのnon-technical skill:NTSに関するトレーニングである。新人、管理監督職、同じ部署で働く医療チームを対象にMTTのプログラムを実施しながら、MTTの内容を検討する。 また、本研究ではファシリテーターの育成も行う。管理監督職にはMTT修了後、所属する部署のトレーニングを企画・運営してもらい、ファシリテーターとしてリーダーシップを発揮できるよう養成する。 MTTの効果を厳密に測定するためには尺度の検討も必要となる。この研究では既存の組織文化の尺度を参考にしながらも日本で利用可能な効果測定尺度の検討を行う。 以上を踏まえて、チームワークづくりに必要なトレーニングプログラムを精選し、その効果を実証して、日本におけるチームワークトレーニングの基礎を構築する。
|