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2011 年度 実績報告書

多職種による包括的アプローチ法を土台とした転倒予防プログラムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 21592745
研究機関金沢大学

研究代表者

加藤 真由美  金沢大学, 保健学系, 教授 (20293350)

研究分担者 関井 愛紀子  新潟大学, 医歯学系, 講師 (60436772)
浅川 康吉  群馬大学, 保健学研究科, 准教授 (60231875)
キーワード転倒予防 / 多職種 / 包括的アプローチ法 / 転倒予防プログラム / 教育の共有 / チームアプローチの共有 / 転倒予防知識・技術習得 / 職員意識
研究概要

今年度は、前年度に試作し検証したプログラムを修正し、かつ活用できるよう冊子体として教材開発し、多職種による転倒予防の包括的アプローチ法を基盤とした転倒予防プログラムを完成させ、その効果や運用性を検証した。プログラムは1)職員教育、2)転倒予防に関した施設の課題を明確化し、解決策を立案、3)個人の転倒リスクを見極め、リスクに応じた介入計画を立案・実施、4)組織的に転倒予防に関する助言の提供や検討、5)転倒発生時は包括的に原因を明らかにし、介入計画を修正するから成った。転倒予防教育は「転倒予防の知識・技術提供」に加え、「教育の共有(各職種のアプローチの方向性・役割、職種の対等性)」と「チーム医療の効率化・効果性を実践レベルで共有」の講義、および様々な事例を用い実践的かつ参加型で転倒予防アプローチ技術を共有する方略をとった。対象は介護老人保健施設の看護職、介護職、セラピストで、介入は3ヶ月間、介入群(1病棟・23名)と対照群(2病棟・36名)を設けた。アウトカムは職員の転倒予防およびそのチーム医療に関する意識変化であり、無記名の調査によりデータを得た。本研究は金沢大学医学倫理審査委員会の承認を得て遵守し実施した。結果、「転倒予防に関する知識が増えた」「転倒リスクをより具体的に判断できるようになった」「転倒予防方法をより的確に判断できるようになった」「転倒予防方法をより適切に実践できるようになった」「スタッフとのコミュニケーションが増えた」「転倒予防に関する発言が増えた」「転倒予防を通してスタッフと意識の共有ができた」で、介入群と対照群に有意差がみられた。事例を用いた参加型共有では全ての対象者が転倒予防に活用できると答えた。以上のことから、本包括的アプローチ法を土台としたプログラムは、職員の転倒予防におけるチーム医療の促進ならびに知識・技術向上に効果があり、運用面においても使用可能と示唆された。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] リハビリテーション患者の転倒予防プログラムの効果2011

    • 著者名/発表者名
      加藤真由美、水澤貞子、中野厚子、川島菜穂子、佐藤恵子、佐藤章
    • 雑誌名

      NPO日本リハビリテーション看護学会誌

      巻: 1(1) ページ: 5-14

    • 査読あり
  • [学会発表] 多職種による転倒予防の包括的アプローチ法(仮作成)の効果と運用性についての質的評価2011

    • 著者名/発表者名
      加藤真由美,関井愛紀子,浅川康吉
    • 学会等名
      NPO法人日本リハビリテーション看護学会第23回学術大会
    • 発表場所
      別府国際コンベンションセンター(大分県)
    • 年月日
      2011-11-05
  • [学会発表] 転倒予防センサーの発展的活用法の探求-患者の意思表出を効果的に捉えニードに応じた看護を実現する-2011

    • 著者名/発表者名
      山下智子、宮下悦子、西嶋澄子、樋木和子、加藤真由美
    • 学会等名
      日本看護技術学会第10回学術集会
    • 発表場所
      東京女子医科大学(東京都)
    • 年月日
      2011-10-30
  • [図書] 転倒転落予防ベストプラクティス2011

    • 著者名/発表者名
      加藤真由美
    • 出版者
      南江堂(印刷中)

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公開日: 2013-06-26  

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