研究課題/領域番号 |
21592760
|
研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
仲田 みぎわ 札幌医科大学, 保健医療学部, 講師 (50241386)
|
研究分担者 |
片岡 秋子 札幌医科大学, 保健医療学部, 教授 (80269183)
門間 正子 札幌医科大学, 保健医療学部, 准教授 (40230180)
中井 夏子 札幌医科大学, 保健医療学部, 助手 (80554097)
|
キーワード | 病みの軌跡 / 看護学 / 慢性病 |
研究概要 |
病みの軌跡に関する文献を再度検討し直し、本邦における病みの軌跡に関する研究はやはり進んでいない状況を把握した。平21年度は、少数の既知のパーキンソン病Hoen & Yahr重症度II~IIIの患者とその家族にインタビューを開始し、研究条件、データ収集内容、分析内容の条件などの妥当性を確認する予定であった。しかし家族の健康状態の悪化や対象者の施設入所などにより、面接が困難になりデータ収集が思うように進まなかった。このため、分析し明確化できた研究成果はまだ得られていない。"病みの軌跡"を追跡していくこの研究の性質上、このような事態にあっても継続して対象者の状況を観察していかなくてはならないが、そのための情報網や新たな機関への研究協力依頼などについて具体的な準備・判断および臨機応変な対応が不足しており、経時的に対象者を追跡していく研究方法の難しさが分かった。パーキンソン病の性質上、対象者には高齢者が多く患者・家族双方の安定した生活が崩れる状況は、今後も生じ得るであろう。患者・家族がこのような状況の変化でどのようにその時点での病気の仕事、日常生活の仕事、生活史の仕事に取り組んでいるのか、またその時点の局面をどのように認識しているのか、この研究課題では正に最もわかりたい点であり、研究者側は高いフィールドワーク能力を備えていなければならない。平成22年度は研究協力病院・患者会に依頼し対象者を広げ、継続して長期的に面接が可能な状況を整えることに重点をおかなくてはならない。そのために、患者・家族との深い信頼関係性も重要な環境条件であり、コンタクトを密接に保てるように心がける必要がある。本年度はこのような点に留意し、継続的に豊かなデータを収集することを目指す。
|