研究課題/領域番号 |
21592767
|
研究機関 | 石川県立看護大学 |
研究代表者 |
牧野 智恵 石川県立看護大学, 看護学部, 教授 (60161999)
|
研究分担者 |
岩城 直子 石川県立看護大学, 看護学部, 講師 (60468220)
加藤 亜妃子 石川県立看護大学, 看護学部, 助教 (30553234)
洞内 志湖 石川県立看護大学, 看護学部, 助教 (30423833)
木村 久恵 石川県立看護大学, 看護学部, 助教 (90347360)
|
キーワード | 外来化学療法 / がん患者 / PILテスト / 生きる意味 / 看護 |
研究概要 |
【研究目的】日本語版PILテストを、化学療法を受けるがん患者に実施し、その内容を元に患者と共に相互的対話を行うという看護介入によって、彼ら(彼女ら)のどのような人生観の特徴を導き出せるのかを明らかにする。さらに外来化学療法におけるスピリチュアルな側面における看護、特に「意味の転換」への援助について検討する。 【本年度の成果】本年度の成果は次の通りである。 1.3年間の研究結果をまとめ、報告書の作成を行っている。 2.来年度の国際看護学会(プラハ開催予定 the 17th International Conference on Cancer Nursing,9-13th March 2012,Prague,Czech Republic)へのエントリーで採用となった。 テーマ;'The Meaning of Life' of Patients Undergoing Outpatient Chemotherapy:from the Analysis of PIL Tests 3.フランクルの思想に照らし合わせ考察を行い、石川看護雑誌への投稿を行った。 本研究の意義としては、外来化学療法中の31名のがん患者にPILテストを実施した結果、患者が、家族や良己の夢の実現のために治療への希望を抱きながらも、病気や死の意味、過去や未来の人生の意味を見つめはじめている様子が窺えたことである。特に、病気や死の意味については、今回の対象者は「もっと誰かと話したい」と思いつつも、家族や外来の医療職者と話すことがない状態だったが、「だれかと、これからの人生や死について話したい」と思っていたということが明らかになった。また、家族(特に子ども)の存在が、辛い闘病意欲を支えている状況が明らかとなった。さらに、本テストを実施すること自体が、「これまでの人生を考えるきっかけとなった」などの意見があり、外来でPILテストを実施すること自体が、早期のこころのケアにもつながるという示唆が見られた。
|