在宅療養を希望する患者や家族の在宅での療養生活の質の維持向上を図るためには、家族への継続的なケア技術の指導やこころの支えが必要となる。そこで本研究では在宅末期がん患者の家族を対象とした在宅末期がん患者を抱える家族への在宅療養支援シスチムを構築することを目的に、本年度はシステムの相談・教育指導内容として、酒井ら(在宅末期がん患者の家族に対する教育支援プログラムの適切性の検討、日本看護科学学会誌、24(1)、 37-44、 2004.)を参考に「日常生活(食事・排泄・清潔)のケア方法」「出現する症状とその症状へのケア方法」「医療処置法」「患者・家族のための心理的対処法」「死ぬまでの経過と死の看取り法」「ストレス対処法」「医療者とのコミュニケーションのとり方」に関する情報や介入などを組込んだシステム設計・構築をおこなった。さらに施設間の情報交換・連携が図れるようデジタル回線を利用した医療情報の送受信実験システムを構築した。次年度は、相談・教育指導内容について調査を行い、これらの調査結果からシステムの再構築を行う。
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