食道手術後に集中治療室で人工呼吸器をはずす際のcomfortを促進する看護ケアモデルを開発し、その効果を尺度と皮膚電位、患者の語りを用いて調べた。介入群に対しては、苦痛の緩和、安心感・満足感の提供、苦痛の超越(つらくても頑張ろうという気持ちが持てる)の働きかけをし、対照群は通常通りのケアを実施した。結果として、苦痛緩和、安心・満足、苦痛の超越のすべてにおいて、介入群の尺度平均得点が対照群より高かった。その中でも特に尺度点と患者の語りから、苦痛の超越を高める効果が期待できることが明らかとなった。このことは苦痛緩和が困難な集中治療室において重要な意味があると考えられる。
|