平成22年6月当該研究について、研究協力施設において研究倫理審査の承認を受けたのち、大腸がん患者に対するグループ療法を実施した。研究協力者は、ファシリテーター訓練を受けたコメディカル2名と大腸がん患者3名。平成17年~平成19年の基盤研究(c)によるファシリテーター技術の質的研究結果を基にしたファシリテーター介入の質問紙により、ファシリテーター介入技術の評価を行った。 ファシリテーターの得点はサブファシリテーターよりも低かったが、評価しづらい項目は認められなかった。ファシリテーターは、サブファシリテーターよりも話し合いを深く見守り、自身の介入技術に自信のなさを示す感想を述べていた。このことが、ファシリテーターの得点の低さに関与している可能性があると考え、今後のファシリテーター介入技術の評価をする際に気をつける必要性を感じた。が、この質問紙により、ファシリテーター介入技術の評価尺度を作成する方針を固めた。 平成22年秋~23年2月にかけて、研究協力施設の開拓のために、グループ療法の講演とファシリテーター訓練を行う講演会を平成23年6~7月実施すると計画した。中国・九州地方における、がん拠点病院を含む100床以上の病床数を有する名簿を作成したが、年度末に参加者を募るのでは参加者が集まらないと考えた。 平成22年度の予算で平成23年度講演のお知らせをすることには無理があるとの見解から、講演会のお知らせを中止した。
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