【目的】葉酸摂取を強化するための食育ガイドラインを構築する【方法】参加同意者を無作為に介入群、非介入群に2群に割付する。介入期間は12カ月。介入群に4カ月毎に計3回、葉酸強化に向けた食育パンフレットを配布。介入前後に葉酸摂取量、精神健康度(うつ病自己評価尺度:CES-D日本語版)、保健行動(HLC尺度)を測定した。【結論】生殖年齢にある若い女性の葉酸に関する認知度は極めて低く、約5割が葉酸摂取推奨量を満たしていない現状にあった。推奨量を満たしていない者ほどうつ状態にあり、葉酸摂取量が精神健康度に影響を与えていることが示唆された。また、保健行動が高い者ほど葉酸推奨量を満たしている者の割合が高いことより、保健行動を高める介入方法を検討する必要性が示唆された。次世代の健康を担う生殖年齢にある女性にとって、葉酸摂取の強化は神経管閉鎖障害のリスクを低減するばかりでなく、抑うつのリスクを低減することにもつながることが本研究より明らかとなった。
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