研究課題/領域番号 |
21592804
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
西海 ひとみ 神戸大学, 保健学研究科, 講師 (30379458)
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研究分担者 |
齋藤 いずみ 神戸大学, 保健学研究科, 教授 (10195977)
渡邊 香織 神戸大学, 保健学研究科, 准教授 (30281273)
奥村 ゆかり 神戸大学, 保健学研究科, 助教 (30403299)
戸田 まどか 神戸大学, 保健学研究科, 助教 (90388695)
岡田 公江 神戸大学, 保健学研究科, 助教 (00437443)
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キーワード | 育児期 / 尿中カテコールアミン3分画 / 心拍変動 / 精神的健康度 / 産後うつ / コーチング |
研究概要 |
本研究の全体構想は、育児に取り組む母親の身体的・精神的状態を継続的に明らかにすると共に、"初めて育児に取り組む母親の育児力強化のための継続的コーチング・プログラム"を作成し、その効果を検証することである。 平成21年度は、育児期の母親の身体・精神状態を継続的に明らかにすることを目的とし、調査を開始した。 対象は、平成21年10月から1年間(産後1週・1ヶ月・4ヶ月・9ヶ月・12ヶ月)の縦断的調査に対し、同意が得られた13名とした。調査方法は、産後1週以内(入院中)、1ヶ月健診時、4ヶ月(家庭訪問)による調査とした。調査内容は、身体的状態の評価は尿中カテコールアミン3分画・尿中コルチゾール、心拍変動(HF;交感神経指標・LF;副交感神経指標)、血圧・体重とし、精神的状態の評価は日本版GHQ28精神健康調査票(GHQ28)・日本語版エジンバラ産後うつ自己評価票(EPDS)を用いた。対象者の背景は、平均年齢29.0±2.6歳、初産婦6名、経産婦7名、核家族12例、分娩週数38.9±1.0週、児の出生体重は2881.7±295.4g、健康状態は良好であった。身体的状態の評価では、心拍変動、尿中カテコールアミン3分画及びコルチゾールは3時点で有意な差はなかった。血圧では、産後1週(133.1±10.9/60.8±11.5)、1ヶ月(103.5±10.4/68.0±11.5)と比較して、4ヶ月(133.0±24.0/87.6±17.7)では、収縮期血圧が有意に高かった(p<.05)。精神的状態の評価では、EPSD、GHQ28ともに3時点で有意な差はなかったが、産後1週のGHQ28得点と1ヶ月のEPSD及びGHQ28、4ヶ月のEPSD得点に中程度から強い相関が見られた(rs=0.64~0.83;p<.0.5~01)。今後、対象数を増やしさらに調査を進める予定である。
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