• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2011 年度 実績報告書

初めて育児に取り組む母親の育児力強化のための継続的コーチング・プログラムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 21592804
研究機関神戸大学

研究代表者

西海 ひとみ  神戸大学, 保健学研究科, 講師 (30379458)

研究分担者 齋藤 いずみ  神戸大学, 保健学研究科, 教授 (10195977)
渡邊 香織  神戸大学, 保健学研究科, 准教授 (30281273)
戸田 まどか  神戸大学, 保健学研究科, 助教 (90388695)
キーワード育児期 / 尿中カテコールアミン3分画 / 心拍変動 / 精神健康度 / 産後うつ / コーチング
研究概要

目的
本研究の目的は、育児期における母親の1年間のストレス反応を生理的及び心理的に分析し、その特徴を明らかにすることである。
方法
正期産後の褥婦57名を対象に、産褥1週、1ヶ月、4ヶ月、9ヶ月、12ヶ月の5時点で縦断的調査を行った。調査内容は、生理的評価指標として心拍変動R-R間隔周波数解析(HF/LF)、尿中カテコールアミン3分画,コルチゾールを計測し、心理的評価指標として精神健康調査票(GHQ28)、エジンバラ産後うつ自己評価表(EPDS)を用いた。
結果及び考察
平均年齢は31.2歳、初産31名、経産26名であった。各指標において初経産による有意な差は無かった。産後1ヶ月、4ヶ月、9ヶ月、12ヶ月におけるLF/HF値は有意な差はなく、尿中カテコールアミン3分画値コルチゾール値も有意な差はないものの正常値よりも高い傾向を認めた。GHQ28得点は、産後1週(5.0±4.4)よりも1ヶ月(6.9±4.8)で有意に高くなり(p<0.01)、4ヶ月(4.9±4.7)、12ヶ月(4.6±3.8)では有意に低くなった(p<0.01).EPDS得点は産後1週(4.3±3.8),1ヶ月(4.5±4.4)では有意な差はなかったが、4ヶ月(2.8±3.3)、9ヶ月(3.3±4.3)、12ヶ月(2.4±2.6)では有意に低くなった(p<0.05)。なお、生理的及び心理的指標間の相関はなかった。これらのことから生理的指標である尿中カテコールアミン3分画コルチゾール値は、継続して高い水準にあると推察される。心理的指標では、産後1ヶ月が心理的に最もストレスフルであるが,4ヶ月で落ち着きを見せ、12ヶ月では安定することがわかった。以上により、継続的な身体面へのケアの必要性、産後1週の心理的指標によるスクリーニングの有効性、及び1ヶ月までの心理面へのケアを含めたコーチング・プログラムの方向性を示した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 産後1ヶ月における母親のストレス反応の生理的及び心理的特徴2012

    • 著者名/発表者名
      西海ひとみ、奥村ゆかり、渡邊香織
    • 雑誌名

      母性衛生

      巻: 53(2)(In press)(掲載確定)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 育児期にある母親のストレス反応における生理的評価指標、及び心理・社会的評価指標との関連についての文献検討2011

    • 著者名/発表者名
      西海ひとみ、渡邊香織、奥村ゆかり
    • 雑誌名

      女性心身医学

      巻: 16(1) ページ: 79-88

    • 査読あり
  • [学会発表] 育児早期にある母親のストレス反応の生理的及び心理的評価2011

    • 著者名/発表者名
      西海ひとみ、奥村ゆかり、戸田まどか、渡邊香織
    • 学会等名
      第52回日本母性衛生学会
    • 発表場所
      国立京都国際会館(京都府)
    • 年月日
      20110929-20110930

URL: 

公開日: 2013-06-26  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi