研究課題/領域番号 |
21592825
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研究機関 | 滋賀県立大学 |
研究代表者 |
金森 京子 滋賀県立大学, 人間看護学部, 助教 (10352915)
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研究分担者 |
中野 桂 滋賀大学, 経済学部, 教授 (40324561)
吉川 英治 滋賀大学, 経済学部, 准教授 (80263036)
只友 景士 滋賀大学, 経済学部, 准教授 (30303762)
桑名 亜希子 滋賀大学, 人間看護学部, 助教 (30525283)
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キーワード | 医療連携 / 機能別分担 / 周産期管理 / 妊娠リスクスコア / 出産場所 |
研究概要 |
昨今医療施設における分娩取り扱い中止、母体搬送の受け入れ困難、医師不足(偏在)、助産師不足など、産科医療を巡る諸問題の解決には、現代日本において喫緊の課題となっている。本研究は、産科医療の現状に焦点を当てた実証研究であり、地域医療連携の仕組みを再構築することをねらいとして、政策提言を導くことを目指した研究である。 平成16年厚生労働科学研究班は「産科医療における安全対策に関する研究」(主任研究者:中林正雄)により、本邦初の「妊娠リスク自己評価表」を開発した(以後、妊娠リスク自己評価表を「スコア」とする)。本スコアは周産期予後を推測する妊娠評価得点表であり、妊婦自身が早期から自らの妊娠を自己評価し出産場所を選択することを期待している。 産科医療を巡る諸問題は滋賀県においても重要課題の一つであり、平成18年4月より同スコアが全国に先駆けて母子健康手帳(別冊)に掲載された。そこで我々は、本研究の平成21年度(初年度)計画として、比較的低リスク分娩を扱っている診療所ならびに助産所(第1次医療施設)で出産した女性を対象に調査を行なった。調査目的は、スコアの認知状況・利用状況を確認するとともに、実際にスコアを付けリスク得点と分娩帰結との間に相関があるか検討することである。 平成22年度(2年目)計画としては、診療所4施設、助産所3施設において情報収集に努めた。平成21年度分娩者の後方視調査では、分娩帰結に関する情報を診療カルテより収集し約1200名の情報を得た。また、スコアは、分娩後ではなく妊娠中につけることに大きな意義をもつため、平成22-23年度分娩者の前方視調査では、妊娠中の妊婦に回答してもらい約300名の情報を得た。この点が前者と後者の重要な相違点である。今後、前方視調査の分娩帰結に関する情報収集とともに、研究目的とする分析と報告に入る予定である。
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