研究課題/領域番号 |
21592827
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
楢木野 裕美 大阪府立大学, 看護学部, 教授 (90285320)
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研究分担者 |
鈴木 敦子 四日市看護医療大学, 看護学部, 教授 (50196789)
高橋 清子 園田学園女子大学, 人間健康学部, 講師 (90343251)
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キーワード | 医療参画 / 親・医療者協働 / プレパレーションシステム |
研究概要 |
平成21年度は、子どものプレパレーション過程に親・医療者が協働することへの親、医療者の認識を明らかにすることを目的に調査を行った。 文献検討: 2000~2009年までの国内文献29件を対象にした。親は、医療者との協働において、子どもや親の権利が尊重され、医療者がより身近な存在であり、同じ目標に向かいお互いがどのような役割を担うのか役割分担をし、子どもへの具体的な関わり方を話し合うことができ、協力できるパートナーとしての関係性を望んでいた。そして、検査・処置を受ける幼児へのプレパレーションにおける親の役割は、それぞれの親が役割を担いたいと思っているが、それが叶わない、もしくは叶えられない現実と、それぞれの親が役割を担っている場合でも、子どもの自律性を支援している場合とそうでない場合とがあることがあり、親が主体的にプレパレーションに参加するために親の役割遂行の支援の必要性が示唆された。 親の認識に関する調査: 採血・点滴を受ける幼児のプレパレーションに過程における親の参画に対する親の認識を明らかにすることを目的にA県内の保育園6園の保護者542名を対象に自記式質問紙による調査を行った。郵送法にて回収し194名の保護者から回答を得た。その結果、親は子どもに採血・点滴を受けることを「心構えをつけるため」に「母親」(81.8%)から「怖がっても真実を伝える」(91.3%)と認識していた。子どもに伝えるかどうかは、子どもの年齢や性格から判断していた。処置中の付き添いは「母親」(55.7%)が選択し、子どもの「そばで一緒」(94.3%)、「子どもを励ます」(74.9%)関わりを望んでいた。終了後は子どもなりの頑張りを評価し、子どもが頑張りを実感できるように「話をする」(87.6%)と考えていた。親は自分なりにこどもをアセスメントし、親の主体的な参画を支援する必要性が示唆された。
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