研究課題/領域番号 |
21592836
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
近藤 好枝 慶應義塾大学, 看護医療学部, 教授 (90234955)
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研究分担者 |
清水 彩 慶應義塾大学, 看護医療学部, 助教 (90552430)
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キーワード | 未熟児網膜症 / 超低出生体重児 / 超早産児 / 唾液コルチゾール / 液体クロマトグラフィ/タンデム型質量分析(LC-MS/MS)法 |
研究概要 |
【目的】今年度は、超低出生体重児を対象に未熟児網膜症眼底検査の影響を生理学的.行動学的ストレス指標および唾液コルチゾール、コルチゾン、デヒドロエピアンドロステロン(DHEA)により明らかにすることを目的とした。 【研究方法】研究デザインは、事前一事後テストデザインである。対象は在胎28週未満または出生体重1000g未満で出生し、修正週数29週~33週において眼底検査が予定された児を順次選択し対象とした。データ収集は、眼科診察手順に基づき、点眼前30分から眼底検査終了後120分まで、7時点で2分毎に行った。特に、開瞼器装着、未熟児鉤による眼球回転・圧迫、双眼倒像鏡を用いた診察場面(ストレスポイント)については、映像的に記録し痛みスケール(Premature Infant Pain Profile: PIPP)によりその影響を評価した。また、生化学的指標である唾液コルチゾール、コルチゾンおよびDHEAは、4時点で採取し液体クロマトグラフィ/タンデム型質量分析(LC-MS/MS)法により分析した。 【結果・考察】対象2名の出生時の在胎週数は25週1日~27週1日、出生体重745g~1166gであり、修正在胎週数は34週1日~34週3日であった。唾液コルチゾール・コルチゾン・DHEA値は、診察中よりはむしろ終了後1時間値のほうが高値を示した。また、痛み反応はfacial grimaceおよびbrow bulgeに着目し評価したが、診察が始まるとすぐにbrow bulgeが出現し、それは終了時点まで持続した。心拍数や酸素飽和度にはほとんど変化が認められなかった。次年度もデータ収集を継続する予定である。
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