研究課題/領域番号 |
21592839
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研究機関 | 日本赤十字看護大学 |
研究代表者 |
喜多 里己 日本赤十字看護大学, 看護学部, 講師 (30367221)
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研究分担者 |
平澤 美恵子 日本赤十字看護大学, 看護学部, 教授 (40211510)
小原 真理子 日本赤十字看護大学, 看護学部, 教授 (00299950)
谷口 千絵 日本赤十字看護大学, 看護学部, 准教授 (10349780)
千葉 邦子 日本赤十字看護大学, 看護学部, 助手 (40553574)
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キーワード | 災害 / 妊産婦支援 / 分娩 / 災害拠点病院 |
研究概要 |
本年度は、東京都災害拠点病院の産科棟の首都直下型地震への備えの実態を明らかにするために、東京都の災害拠点病院79施設(平成22年4月現在)のうち分娩を取り扱う51施設で、研究協力に同意の得られた産科棟の防災管理者を対象に、自記式調査票を用いた実態調査を行った。また、次年度準備として、災害発生時における分娩期(産婦)の安全確保に向けたアクションリサーチを行うべく、共同研究者と検討を重ね、具体的な研究計画書を立案し所属施設及び研究協力施設の研究倫理審査委員会の承認を得た。 以下、具体的な内容として、実態調査では20施設(基幹災害拠点病院3施設、災害拠点病院16施設、無回答1施設)から有効回答があった。結果として、東京都災害拠点病院における産科棟独自の災害対策マニュアルは6割の施設が有していたが、産科棟での地震想定訓練は3割が実施しているにすぎず、ライフライン途絶時を想定した備蓄率が低かった。また、母子の安全は入院中の生活に焦点が当てられ、通院中または退院後の地域で生活する母子への情報提供が少なく、妊娠から産褥・育児期を通じての対策が必要とされることが明らかとなった。 次年度準備にむけては、共同研究者の所属する都内の一災害拠点病院を研究協力施設としての承諾を得た。次いで、施設の病棟会で研究計画説明会を実施し、研究協力者として助産師を募集したところ8名から内諾を得ることができた。また、研究協力者と定期的に文献検討・資料を検討し、アクションリサーチの計画をすすめている。
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