研究課題/領域番号 |
21592839
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研究機関 | 日本赤十字看護大学 |
研究代表者 |
喜多 里己 日本赤十字看護大学, 看護学部, 准教授 (30367221)
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研究分担者 |
小原 真理子 日本赤十字看護大学, 看護学部, 教授 (00299950)
谷口 千絵 日本赤十字看護大学, 看護学部, 准教授 (10349780)
千葉 邦子 日本赤十字看護大学, 看護学部, 助教 (40553574)
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キーワード | 災害 / 妊産婦支援 / 分娩 / 災害拠点病院 |
研究概要 |
本平成23年度は、研究協力施設で「災害拠点病院における災害対策マニュアル」作成に向けてアクションリサーチを実施した。 具体的な内容として、研究には研究協力施設産婦人科病棟より10名の助産師が協力者として参加した。協力者の臨床経験年数は、2~15年で内2名が災害救護派遣経験があった。研修会2回、防災訓練1回、防災訓練後の定期検討会議4回を1~2月に1回、定期的に開催し、平均参加者数は7.4名だった。 研究経過として、研修会では、東北大震災での救護経験、当日施設で働いていた助産師の経験、東京都内での震災経験が、協力者一人一人の経験として語られ、分娩室における災害対策への関心が強まっていることが伺えた。防災訓練では、平日の分娩室を想定し、分娩第二期の産婦、分娩第一期の産婦、誘発点滴中の産婦を想定し、震度6の地震が発生しその30分後に2名が出産することを想定したシナリオを作成し実施した。その後の定期検討会では、防災訓練の映像を視聴した後、デブリーフィングを行った。地震発生直後、分娩室リーダーとしては【産婦の安全・安楽を守る】【その場にいる人材をどう活用するか考える】【分娩介助をする後輩を支援するという意味では通常と変わらない」ことを念頭に行動する一方で【分娩室外との連携】が課題として挙げられた。また、分娩室が地震発生後どのような状態になるかをあらためて検討し【安全な場所を避難場所として想定しておく】、地震発生直後は【助産師は入院者の安全確認をする】一方で【クラークに分娩室と病棟の連絡係を依頼する】【クラークに面会家族の安全確認を依頼する】【助手に不在者の迎えを依頼する】など、他職種との協働が検討され【カンファレンスを活用し防災意識を高める機会を継続的に持つ】ことや【多職種が具体的に行動できるアクションカードの導入】が検討された。
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