研究課題/領域番号 |
21592845
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
古川 照美 弘前大学, 大学院・保健学研究科, 講師 (60333720)
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研究分担者 |
倉内 静香 弘前大学, 大学院・保健学研究科, 助手 (60455730)
西村 美八 弘前大学, 大学院・保健学研究科, 助教 (00436015)
木田 和幸 弘前大学, 大学院・保健学研究科, 教授 (60106846)
中路 重之 弘前大学, 大学院・医学研究科, 教授 (10192220)
梅田 孝 弘前大学, 大学院・医学研究科, 准教授 (50311535)
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キーワード | 看護学 / 社会医学 / 社会系心理学 |
研究概要 |
壮年期は不健康な生活習慣であっても、健康状態に影響されない時期であり、それ故長く不適切な食生活や運動不足等の不健康な生活習慣が継続される可能性が大きい。一方でその世代は子育て中でもあり、発育成長過程の子どもと同居している場合が多い。本研究の目的は親となることにより発達する人格的特性である「親性」(親らしさ、親としての意識など)を活性化させることによって、壮年期の親世代の生活習慣の改善及びQOL(生活の質)の向上とその波及効果としての子どもの健康の保持増進に役立つプログラムを開発することである。 初年度である本年度は、親性活性化因子同定のため、1歳から4歳の児を持つ親に対して、有馬らが開発した親性尺度、WHO/QOL-26、生活習慣、子どもの生活習慣配慮について調査を実施し、350名から回答があった。本研究は、弘前大学大学院医学研究科倫理委員会の承認を得て実施した。調査の結果、親性はWHO/QOL-26と正の相関が認められた(r=0.53,p<.001)。WHO/QOL-26の下位項目のうちr≧0.4は、「活力と疲労」、「精神性/宗教/信条」、「思考、学習、記憶、集中」であった。親自身の生活習慣や子どもの生活習慣配慮とは関連が認められなかった。また、親性は子どもの数、親の年齢とは関連を認めなかったが、学歴と関連があり大卒が短大卒や高校卒に比し、有意に高かった(F値=3.15,p<0.05)。生活習慣改善に資する親性活性化プログラム開発では、QOLと関連のある生活習慣や信念等を十分勘案する必要がある。
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