研究概要 |
【目的】若年認知症者(本人)及び家族のQOLをめざした,定例的なセルフヘルプグループ開催と追跡評価,21年度実施の実態調査の分析と調査により選定の本人と家族への相談支援を行い,地域生活支援方法の拡充や地域生活ケアシステムの構築等の政策化に向け,組織的な支援対策について検討する 【方法】1)本人及び家族のセルフヘルプグループ(SHG)の定例化(1)対象者:本人(65歳未満)12名とその家族.(実態調査による選定事例2組含).(2)方法:(1)本人の発達,ストレングスモデルの実践的展開によるSHGの発展,個別の能力開発を目的としたアートセラピーを実践.継続的に認知機能・ADL等について効果測定.(2)家族G;介護プロセス,資源の活用と対処方法,必要なケア・サービス等についてインタビューし,相互交流を実施.(3)選定事例の追跡調査;SHG参加前後の本人・家族の状況等.2)21年度実施の実態調査分析:就労・相談先・社会サービス等の分析.3)期間:2010.6~2011.3 【結果】1)SHG参加家族のインタビュー内容(カテゴリー《》):(1)継続参加1家族;在宅介護開始時に退職し24時間介護を5年間継続.《家族会参加による介護姿勢の獲得,介護負担の軽減》により再び社会参加を実現し《社会参加による介護家族のQOL向上,肯定的な介護姿勢》等を表出.(2)実態調査の選択事例;SHG参加により,初期に家族会等に辿り着く必要性を表出し,本人への対処や介護方法等を習得内容には就労支援による《作業所への参加による本人の居場所としての実感と生活の活性化》も含まれ,特に介護初期の本人・家族が孤立しない地域生活支援の政策化が必要である.2)実態調査:初老期と脳血管を比較し,本人の未就労の理由,相談・支援先,社会サービスの困難点等に差があり,定年前の退職を余儀なくされ,若年対象の社会支援等を切望している課題が示唆された
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