研究概要 |
【研究目的】子ども虐待に対応している保健師とともに、ストレングス・モデル(Rapp, 1998/1998)を用いた子ども虐待事例検討会を企画、実施し、子ども虐待支援内容の検討、実践、モニタリング、評価の過程を螺旋的に展開させ、子ども虐待事例に対する看護実践から得られた有効な支援内容を集積することである。 【研究参加者】新潟県内、3か所の保健所管内で子ども虐待事例の対応をしている保健師約20名程度([1グループ7~8人]×3グループ)である。 【研究方法】新潟県3か所の保健所で、子ども虐待に対応している市町村保健師を対象に、ストレングス・モデルを用いた子ども虐待事例検討会(延10回)実施し、事例を集積した。集積した事例から効果的な支援内容を抽出した。 【結果および考察】新潟県3か所の保健所(A保健所3回、B保健所6回、C保健所1回)で、子ども虐待に対応している市町村保健師を対象に、ストレングス・モデルを用いた子ども虐待事例検討会(延10回)実施し、支援内容の検討、実践、モニタリング、評価まで螺旋的に展開し、17事例を集積した。 事例から抽出した保健師の支援内容として、「関係性のよい段階からの予防を意識したかかわり」「リスクアセスメントチェックリストの活用」「家族生活力量アセスメントスケールの活用」「家族の強みに働きかける」「関係性形成が難しい家族へは肯定的なメッセージを送り続ける」「変化を期待できそうなところから介入」「家族全体をとらえた支援」「関係機関同士が一貫性のある対応」などがあがった。 次年度は、事例の集積を継続するとともに、集積した事例を分析し、支援内容の抽出と分類を継続していきたい。
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