青年期の人々を対象に、食事摂取量と身体活動量を測定しその結果を視覚的に提示する。さらにその中から無作為に抽出した実験群には防護動機理論に基づいた健康教育を実施する。実験群と対照群を比較することで青年期における糖尿病予防のための健康教育の示唆を得ることを目的にした。 平成21年度は、青年期にある大学生を対象に調査を依頼し36名から協力を得ることができた。調査内容は、食事摂取量として佐々木らが開発した簡易型自記式食事歴質問票を用い、身体活動量としてライフコーダーEXを一週間装着した。さらに疾病予防意識については宗像らが作成した予防的保健行動尺度、糖尿病の認識としては平成19年度国民健康・栄養調査で実施された「糖尿病に関する知識の状況」の質問項目を用いた。 無作為に抽出した実験群に対し、1回目には糖尿病の合併症の怖さについて書面による文字だけの説明、2回目には合併症の写真を提示し、3回目には合併症を持つ糖尿病患者さんから体験談を語ってもらうという3回の健康教育を実施する。現在1回目の健康教育が終了したところである。今後は介入後の食事摂取量と身体活動量、疾病予防意識、糖尿病の認識を調査する予定である。また、さらに対象者を拡大するために同様の調査を今年度入学した大学生にも実施する予定である。
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