特別支援学校における医療的ケアの実施体制の整備として全国に看護師配置が進み、障害をもつ児童・生徒が、学校で担任及び看護師により安全に医療的ケアが実施されている。そこで、看護師配置の考えられる(盲・ろう特別支援学校を除く)816校の特別支援学校に対して実態調査をおこない、その調査結果を元に、特別支援学校における看護師の配置基準の検討や医療的ケアの実施のためのトレーニングを含め、関係者間の連携・強化を目的とした支援のための包括的な支援プログラムを作成することを目的とする。 昨年1月に特別支援学校816校に対し質問紙調査を行ったもののうち、特別支援学校における看護師の職務の実態について特別ニーズ教育学会に発表した。またその内容をもとに、同学会においてシンポジストとして問題提起を行った。平成22年度は12月5日に当大学において「地域で子ども達を支える-小児医療の新たな展開の中で-」としてセミナーを開催した。地域で障害児の診療を行いレスパイトサービスをおこなっている福田こどもクリニックの福田清一氏(小児科医)に障害児の地域医療について、その2Fのアルカディアキッズセンター看護師の中原雅子氏にレスパイトサービスの現状について講演依頼した。また柳川療育センター理学療法士の奥田憲一氏より重症児のポジショニングの実践指導を行った。会を増すごとに参加者が増え、教員、学校看護師、介護士、養護教諭、障害児とその家族などのべ140名を超えるものとなった。現在、研究協力者である猪狩恵美子氏(福岡教育大学教授)のスーパーバイズを受けさらに分析を続けている。23年度の特別ニーズ教育学会に追加発表予定である。
|