「継続的なリハビリテーションの概日リズムへの影響把握」を目的として夜間の活動量に及ぼすリハビリテーションの効果について分析した。解析はオプションとしてのリハビリテーションを行わない通常状態の2週間と、リハビリテーション実施2週間の活動量の記録を用いた。この結果、下記の事柄が明らかとなった。 1.概日リズムがほぼ24時間パターンが保たれている人において、通常状態の週とリハビリテーション実施週との間には非活動時間の差は明らかでなく、実施した週の夜間の 非活動時間の延長は認められなかった。またリハビリテーション実施2週間中で実施した日と非実施日とを比較したが、これにおいても実施した日の夜間の非活動時間の延長は認められなかった。しかし、各人で異なる特徴的な時間帯の活動量を算出し、それぞれの人のリハビリテーション非実施週のそれと比較したところ、4人の高齢者でリハビリテーション実施週の方が活動量の少ない傾向が認められた。 2.概日リズムがほぼ24時間パターンであるが昼夜逆転パターンや不規則な睡眠・覚醒パターンを示す人においては、リハビリテーションの効果としての特徴的な非活動時間の変化は抽出できなかった。 3.概日リズムの崩壊がみられる人においても、リハビリテーションの効果としての特徴的な非活動時間の変化は抽出できなかった。
|