重度認知症高齢者の概日リズムは多様であった。ほぼ24時間の概日リズムが保たれていた人も多くいた。しかしその中にも昼夜逆転パターン、不規則な睡眠・覚醒パターンを示す例もあった。また概日リズムの崩壊が見られた人の中には72時間パターンを示唆するようなリズムを示す人も認められた。その他パターン分類が不能な例も少なからずいた。継続的なリハビリテーションの概日リズムへの影響把握を目的として夜間の活動量に及ぼすリハビリテーションの効果について分析した。この結果、概日リズムが24時間パターンを示す4人の対象者において、リハビリテーション実施週の方が活動量が少ない傾向が認められた。しかし全体としては、リハビリテーション実施週の夜間の非活動時間の延長は認められなかった。
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