研究概要 |
本研究は精神科看護師の質向上の一端を担う身体合併症ケア能力強化を重視した看護技術習得めための実践プログラム開発を最終的な目標として研究を行うものである。本年度は、まず、精神保健医療分野の先進国である英国における精神科看護師の卒後教育の現状、主にフィジカルアセスメント能力向上のための教育プログラムに焦点をあて、その教育プログラムの具体的な内容・方法について明らかにすることを目的として、インタビュー調査を行った。対象者は、本研究に対する同意が得られたSt Pancras Hospital、Central & North West London NHS Foundation Trust、Nursing & Mldwifery Councilに所属する看護師5名であった。その結果、英国の看護師卒後教育においては、明確なガイドラインが示されており、看護大学と臨床現場における継続教育のための単位互換システムが各施設の実状に応じて構築されていることが明らかとなった。英国の看護師卒後教育モデルを学ぶことによって、より質の高い教育プログラム構築に寄与できると考えている。 次に、精神科看護師の看護アセスメントに関する実態を明らかにし,看護アセスメントに関する知識,使用頻度,障害や困難の経験,ニーズの各関連およびそれらと属性との関連を明らかにすることを目的之した論文:「精神科看護師の看護アセスメントに関する実態調査」に着手し、日本看護研究学会に投稿を行った。調査票は506部(50.6%)を回収し488部(有効回答率96。6%)を分析対象とした.分析の結果,知識が最も低かった項目は「胸部音声振盪触診」「心尖拍動触診」「胸部打診」であり,呼吸器系と循環器系の知識についてより教育的介入の必要性が示唆された.知識とニーズ,使用頻度とニーズ間の全項目で弱い正の相関がみられた.つまり知識習得が患者をより的確にアセスメントしようとする動機づけにつながるとともに,使用頻度の増加という行動化のための1つの方策につながることが示唆された.
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