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2010 年度 実績報告書

高齢終末期がん患者と家族の在宅ケア介入モデルの有用性に関する介入研究

研究課題

研究課題/領域番号 21592898
研究機関熊本大学

研究代表者

東 清巳  熊本大学, 大学院・生命科学研究部, 教授 (90295113)

研究分担者 鈴木 志津枝  神戸市看護大学, 看護学部, 教授 (00149709)
植田 喜久子  日本赤十字広島看護大学, 看護学部, 教授 (40253067)
永井 眞由美  広島大学, 大学院・保健学研究科, 准教授 (10274060)
キーワード高齢者 / 終末期がん / 家族 / 在宅ケア / 介入研究
研究概要

本研究では、「在宅移行介入モデル」を用いて介入し、その分析・評価に基づき、信頼性・妥当性の確保された「高齢終末期がん患者の在宅ケア介入モデル」を作成することを目的とした。
本年度は、A・B県の7か所のがん診療連携拠点病院等の看護師によって「在宅移行介入モデル」を用いて介入を受けた高齢終末期がん患者の家族(遺族)ならびに在宅移行期を支援した訪問看護師・ケアマネジャーによる評価を基に、在宅ケアモデルの有用性の検討を行った。
終末期がん患者・家族の在宅移行を支援した15名の看護師全員が、「在宅移行モデル」のうち【在宅移行への安心を保証する】【在宅移行のタイミングをのがさない】ケアを用いて介入していた(全介入数の33%、46%)。ついで【在宅療養に価値をおく】(14%)、【ネットワークを強化する】(5%)の順であった。介入に対する評価のための面接を許可された10名の家族介護者(遺族)のうち9名が肯定的な評価を行っていたが、移行期を支援した訪問看護師・ケアマネジャー達は【在宅移行への安心を保証する】【在宅移行のタイミングをのがさない】【ネットワークを強化する】介入に対して否定的な評価をしているものが多かった。すなわち、スムーズな在宅移行に向けて行った病棟看護師の介入が、タイミングが悪かった、安心が保証されていなかった等、うまく機能していないと評価されていた。否定的評価のなかには、「在宅移行モデル」に対する評価というより、病棟看護師の介入を正当に評価していないための否定的評価と思われるものもあった。
以上の結果から、「在宅移行介入モデル」の有用性は一定程度確保されたと考えられたが、更なる信頼性の確保に向け、本研究の参加者である病棟看護師、介護経験者へのグループインタビューによる検討、ならびに専門家に、よる洗練化の必要性が示された。また、在宅療養移行期における医療機関・在宅療養専門職双方の重層的な支援の必要性について、理解を得ていく重要性が示唆された。

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公開日: 2012-07-19   更新日: 2013-06-25  

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