研究概要 |
【Home Exercise研究】退院時から急性心筋梗塞患者を対象に採気体操を12週間介入し,検査・調査を行った((介入群2名,対照群2名(内脱落1名)),対照者は検査・調査のみ実施.介入期間の採気体操の平均実施率は93.5%で,Borgの自覚的運動強度(RPE)は平均11.5で採気体操中の疲労感は「やや楽」と自覚され,介入1週目に対して12週目の1週間の平均RPEは1.9減少し,取り組みやすい運動プログラムと考えられた.12週間前後で収縮期血圧の変化は介入者では平均5.5mmHg減少,対照者は6mmHg増加した.ホルター24時間心電図の周波数解析によりHFを副交感神経活動,LF/HFを交感神経活動の優位性の指標とし,12週間後は24時間平均値(total)ではHF (total)は介入者平均62.1増加,対照者54.4増加し,LF/HF (total)は介入者平均0.2減少,対照者0.9減少した.今後は対象数を増やして日中(dav:午前8時~午後5時)と夜間(night:午前0時~午前6時)の平均値を検討する.包括的健康度(SF-36)では,介入1名のSF-36下位得点はベースラインで全て国民標準値を下回ったが,12週後は身体機能,社会生活機能,心の健康が増加した.もう一方の介入者は12週後に全体的健康感以外の項目で得点が低下した.QOLの影響要因として,前者は心不全の合併,後者は介入2カ月後より復職したことが考察された.対照者のSF-36得点は12週前後で変化はなかった.今後の介入評価においては対象者の背景要因を含めた検討を行う. 【地域Group exercise研究】太極拳自主グループ活動が2年目に入り平成22年度は参加者自身が活動参加時に血圧測定して官己管理を行った.また,平成23年5月現在で1回/週定員数15名が常時活動に参加してグループ活動は継続されている.平成23年度は太極拳継続参加者の血圧,生活習慣(日常活動量),QOLなどの継続効果を調査・評価を予定している.
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