研究課題/領域番号 |
21592925
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研究機関 | 群馬パース大学 |
研究代表者 |
伊藤 まゆみ 群馬パース大学, 保健科学部, 教授 (50251137)
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研究分担者 |
兎澤 惠子 群馬パース大学, 保健科学部, 講師 (50412995)
大平 奈津美 群馬パース大学, 保健科学部, 助手 (10510042)
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キーワード | 認知症高齢者 / 大腿骨頸部骨折 / 周術期看護 / 家族 |
研究概要 |
手術を受ける知症高齢者の術前から退院までの期間で、家族の付き添いの有無による患者の発語行動、反応、危険行動等の違いとその内容を明らかにすることを目とした。 対象はA県内の3つの地域中核病院の整形外科病棟に勤務する看護管理者3名と、勤務帯のリーダー業務を担当する中堅看護師6名である。 方法は、入院時、術前、術直後、回復期、退院時における家族の付き添いの実際、患者ケアへの参加状況、家族付き添いの有無による患者の反応の違いを半構成的面接によりデータ収集した。面接データの逐語記録により、質的・帰納的に分析した。 その結果、入院時における「対象理解・コミュニケーション」「環境適応」、術前における「対象理解・コミュニケーション」「治療遂行」、術直後における「治療遂行」「安全管理」、回復期における「治療遂行」「安全管理」「環境適応」、退院時における「退院調整」において、家族付き添いによる患者ケアへの意味づけ、効果の可能性が示唆された。しかし、家族付き添い終了後に、不穏行動、危険行動などの不安定な反応が患者に出現する事例がいずれの対象者からも報告された。 以上の結果から、手術を受ける認知症高齢者の護において、家族のもつ機能を周術期ケアに活用する意義が明らかになったが、家族付き添い終了後の患者の反応を観察法により明らかにすること、家族自身がとらえる付き添いの意味づけを明らかにしていくことが必要であると考える。
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