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2010 年度 実績報告書

炎症性および神経障害性疼痛におけるCCL3、CCR5の関与

研究課題

研究課題/領域番号 21600011
研究機関和歌山県立医科大学

研究代表者

仙波 恵美子  和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (00135691)

キーワード神経障害性疼痛 / DRG / Seltzerモデル / マクロファージ / Arginase-1 / CD163 / サイトカイン / IL-10
研究概要

神経障害性疼痛の発症にはミクログリアやマクロファージが関わることが示唆されており、神経障害性疼痛の動物モデルの坐骨神経部分結紮モデル(Seltzer モデル)マウスでは、後根神経節(dorsalroot ganglia ; DRG)にマクロファージの浸潤が認められることが報告されているが、そのマクロファージの詳しい機能種や役割は分かっていない。そこで本研究では、神経障害性疼痛の病態時のDRGにおけるマクロファージの誘導およびその機能種の検討を行ったところ、結紮後2日のSeltzerモデルマウスの傷害側のDRGでマクロファージの有意な増加が認められ、それらのマクロファージの多くが、予想に反してArginase-1(Arg-1)、CD163陽性でiNOS陰性のM2aマクロファージであることがわかった。免疫組織化学によりIL-10の染色を試みたが、特異的で力価の高い抗体が得られず、成功するに至っていない。リアルタイムPCRにより、結紮後2日の傷害側のDRGにおいて、IL-10mRNAの増加が観察された。M2aクロファージが分泌するIL-10は、炎症性サイトカインの分泌を減少させることから、神経障害性疼痛の症状の抑制に重要な役割を果たしている可能性があると考えられる。現在、他の炎症性サイトカイン(IL-1β、IL-6,TNFα)および抗炎症性サイトカイン(TGF-βなど)についても定量を行なっている。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 一次求心ニューロンの分子マーカー[特集:分子マーカーの基礎と臨床]2010

    • 著者名/発表者名
      仙波恵美子
    • 雑誌名

      Clinical Neuroscience

      巻: 28(12) ページ: 1359-1362

  • [雑誌論文] Involvement of descending facilitation from the rostral ventromedial medulla in the enhancement of formalin-evoked nocifensive behavior following repeated forced swim stress.2010

    • 著者名/発表者名
      Imbe H, Senba E, et al.
    • 雑誌名

      Brain Research

      巻: 1329 ページ: 103-112

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 島皮質と神経障害性疼痛[特集:島皮質は何をしているか]2010

    • 著者名/発表者名
      仙波恵美子
    • 雑誌名

      Clinical Neuroscience

      巻: 28(4) ページ: 437-440

  • [学会発表] ストレスによる痛覚過敏のメカニズム---下行性疼痛調節系の関与.【シンポジウム:日本学術振興会先端研究拠点事業共催:痛み研究最前線】2010

    • 著者名/発表者名
      仙波恵美子, 井辺弘樹
    • 学会等名
      Neuro2010[第5回日本神経化学会大会・第33回日本神経科学大会・第20回日本神経回路学会大会 合同大会]
    • 発表場所
      神戸
    • 年月日
      2010-09-04
  • [図書] インターロイキン系.[3部 治療・臨床を意識したこれからの疼痛治療薬開発動向]慢性疼痛における薬剤選定と治療薬開発2010

    • 著者名/発表者名
      仙波恵美子
    • 総ページ数
      352-357
    • 出版者
      技術情報協会

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公開日: 2012-07-19  

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