研究概要 |
平成22年度は目標3「実際に開発支援ソフトウェアを開発し,第3展示室の情報コンテンツをそのままテストデータに用いることによって,大規模情報コンテンツの作成に耐えうることを実証的に確かめること」の実施をめざしたが,完了できなかった.現在平成23年度の前半いっぱいかかる予定である. 本研究の下地となっている,当館第3展示室における情報コンテンツの作成事例について,画像電子学会画像ミュージアム研究会で発表する機会を得た.発表をまとめる過程で,あらためて今回の研究に係るコンテンツ開発支援システムの仕様について,考えを整理し確信を深めることができ,間接的ではあるが,研究の発展に寄与した. 本研究の関連の深い,第4展示室の展示造作工事が平成23年度から始まるので,平成22年度の後半では,情報端末および情報コンテンツの最終的な仕様を決定する作業を行った.本研究におけるコンテンツ開発支援システムの設計思想をいかした仕様策定を実施することができた.とくに,情報コンテンツの柔軟かつ自動的な更新を可能にする仕組み,コンテンツ閲覧中に自由に表示言語を切り替えられる仕組み,コンテンツの閲覧途中で放置された端末の自動復旧,ウイルス検知駆除ソフトの更新を保ちつつ,可能な限り端末のインターネット直接接続を制限する方策,など,汎用のパーソナルコンピュータを博物館の情報端末として転用するときに必要となる諸技術に関する知見を盛り込むことができた.
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