研究課題/領域番号 |
21601008
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研究機関 | 国立民族学博物館 |
研究代表者 |
廣瀬 浩二郎 国立民族学博物館, 民族文化研究部, 准教授 (20342644)
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研究分担者 |
小山 修三 国立民族学博物館, 名誉教授 (70111086)
五月女 賢司 国立民族学博物館, 文化資源研究センター, 機関研究員 (30535571)
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キーワード | ユニバーサル・ミュージアム / 視覚障害者 / 触文化 / 縄文土器 / 文化人類学 |
研究概要 |
2010年度は以下の(1)~(3)の活動を行なった。本プロジェクトの目標は「触学」「触楽」「触愕」の三つを切り口として、「ユニバーサル=誰もが楽しめる」にアプローチすることである。研究代表者の廣瀬は「さわって愕く」という新たな障害観(人間観)の理論化をめざし、分担者の小山は「さわって楽しむ」展示を普及する実践に力を注いだ。また、本年度から分担者となった五月女は「さわって学ぶ」有効性と問題点について、学芸員、博物館学の立場から考察した。 (1)吹田市立博物館、および滋賀県立陶芸の森において研究会開催(2010年6月26~27日):初日は吹田市立博物館の実験展示「さわる 五感の挑戦」を見学(触学)し、"さわる"展示の意義と可能性について意見交換した。二日目は信楽の陶芸作品展を見学(触学)した後、ミシガン大学の犬塚教授の指導の下、「さわって創る」ワークショップを行なった。 (2)「ユニバーサル・ミュージアム」に関する研修会開催(2011年2月24~26日):本プロジェクトでは「博物館と視覚障害者をつなぐこと」を「ユニバーサル」の最重要テーマと位置づけている。10年度はプロジェクトの研究成果公開を意図して、廣瀬が福岡県を訪問し、北九州視覚特別支援学校、九州歴史資料館で研修会を開いた。 (3)美濃加茂市民ミュージアムにおいて研究会開催(2011年3月12~13日):10年度を締め括る研究会は、研究協力者が勤務する岐阜県の美濃加茂市民ミュージアムで実施した。本研究会では、従来のミュージアムのハンズオン手法を乗り越える「さわって愕く」展示の教育的効果について、議論を深めることができた。 ※なお、吹田市立博物館の「さわる 五感の挑戦」展に関しては、2009年度同様に展示資料の選定、各種関連イベントの企画などで協力した。
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