研究課題/領域番号 |
21604012
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研究機関 | 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構 |
研究代表者 |
芳賀 開一 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 加速器研究施設, 研究機関講師 (00180795)
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研究分担者 |
春日 俊夫 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 加速器研究施設, 教授 (70044758)
飛山 真理 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 加速器研究施設, 准教授 (60207595)
高井 良太 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 加速器研究施設, 助教 (20533780)
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キーワード | 加速器 / 量子ビーム / ERL |
研究概要 |
1.開発の初年度である平成21年度は、まず「250MHz発信器」を設計した上で、同種の電子回路の製作に実績のある会社に依頼して1台を製作した。当該課題のERL用ビーム診断装置では、ERL加速器内を同時に周回している、加速ビームと減速ビームの両者のビーム電流量のわずかの差を検出することを目標とし、それを2段階で行うものである。 2.実際のERL加速器は加速用RF周波数として1.3GHzを使用する計画であるので、加速と減速ビーム共にこの周波数で周回している。この両者は加速位相が180°ずれているので、両者を観測するには、1.3GHzの2倍の2.6GHzの周期でビームを観測する必要がある。この2.6GHzでの実証は第2段階であり、その前に現在使用することが可能であるPFリングを用いた「250MHzモデル」を、第1段階として制作する。 3.この「250MHzモデル」では、加速周波数500MHzで周回しているPFリングのビームを250MHzずつの加速と減速ビームの組み合わせと見なして、両者のビーム電流量の微小な差を検出する。この「250MHzモデル」を製作するための準備として「250MHz発信器」が必要となるものである。PFリングからのビームのRF信号を同期検波してその強度差を検出する際に、同期検波の中間周波数として必要な250MHzの信号は、実際にはPFの加速周波数である500.8MHzを半分にして得る必要がある。この250.4MHz信号を得るために、500.8MHzの1/2分周器を製作した。 4.この分周器は、NIM規格二幅のモジュールとなっており、1つの入力に対し分周された3つの出力が得られる構成となっている。また、回路の内部には、将来の必要に応じて各種のフィルターや減衰器が取付られるよう、部品の配置に工夫をほどこしてある。 この分周器をもとに次年度は検波回路を製作した上で、PFリングにおける250MHz実験に進む予定である。
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