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2011 年度 実績報告書

加速器用超大電流電源の開発

研究課題

研究課題/領域番号 21604013
研究機関大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構

研究代表者

和気 正芳  大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, その他部局等, 功労職員 (90100916)

キーワード超伝導磁石電源 / 大電流 / 低電圧
研究概要

超伝導磁石の運転には、大きな電流を必要とする。この研究では電圧が要らないことに鑑み、今までにない大電流電源を低い電圧で運用するための基礎研究を行った。トランスの二次巻き線を1ターンにすれば原理的には可能だが実際には漏れ磁場が大きな問題となる。三次元形状を考え、漏れ磁場のない巻き線を開発した。
デモンストレーション実験のために、入力用電源装置・制御装置を製作し、一方で磁性体の特性を調べた。これはFermilabとの協力で行われた。いくつかの磁性体について基礎データが得られ、それにあわせたコイルの最適化を図った。国際協力ではスケジュールの調整が難しく、また震災でディスクが壊れ、一部のデータが失われたため遅延が生じ研究期間の延長が必要だった。
コイルの最適化設計には、三次元の磁場計算が必須である。計算コードにはANSYSを用い、スクリプト言語によりモデルを作成するプログラムを作って行った。近年の有限要素法応用は図面からモデルを作ることが主流になりつつあるが、それでは研究的な計算には不向きである。スクリプト言語を使ってモデルを記述する方法で、ANSYSを回帰的に用いて最適化を自動的に行うプログラムを作成することも出来た。この手法はかなり有用なものであることがわかり、この応用を論文として発表した。副次的なものであるが、これは本研究の大きな成果と言える。
しかしながら、実証実験の結果は不満足なことになった。試作のトランスは磁性体コアの継ぎ目が、大きな磁気抵抗となり、結果的には大電流の生成が出来ず、10kA目標は3kAに終った。継ぎ目をなくすか、継ぎ目を補完する手法を開発する必要があるので、予算終了後も継続して研究を進める必要があると考えている。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2012 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Complete Quench Simulation of Large Solenoid Magnet2012

    • 著者名/発表者名
      M.Wake
    • 雑誌名

      IEEE Trans. Appl. Sup.Cond.

      巻: 22 ページ: 4704504

    • DOI

      10.1109/TASC.2012.2184251

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Solenoid Magnet System for the Fermilab Mu2e Experiment2012

    • 著者名/発表者名
      M.J.Lamm
    • 雑誌名

      IEEE Trans. Appl. Sup.Cond

      巻: 22 ページ: 4100304

    • DOI

      10.1109/TASC.2011.2179835

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Novel Package of SiC-JFET for a Switching Pulse Supply Operating at 1MHz for an Induction Synchrotron2012

    • 著者名/発表者名
      K.Okamura
    • 雑誌名

      IEEE Transactions on Plasma Science

      巻: 40 ページ: 2205-2210

    • DOI

      10.1109/TPS.2012.2207129

    • 査読あり
  • [備考] 電池で動く大電流電源

    • URL

      http://research.kek.jp/people/wake/batps/

URL: 

公開日: 2014-07-24  

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