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2010 年度 実績報告書

極微細ナノ多孔質構造によるパラジウムおよびニッケル触媒の高機能化

研究課題

研究課題/領域番号 21605013
研究機関京都大学

研究代表者

袴田 昌高  京都大学, エネルギー科学研究科, 助教 (30462849)

研究分担者 多井 豊  独立行政法人産業技術総合研究所, サステナブルマテリアル研究部門, 研究グループ長 (20357338)
キーワードナノ材料 / 触媒・化学プロセス / 希少資源
研究概要

ナノポーラスPdの創製条件を検討した結果、Co-Pdの電解時の印加電位による孔径の変化の再現性には問題があった。このため、出発原料を変更し、めっき膜からの脱合金化を試みた。PdCl_2とCoCl_2・6H_2Oを含む電解液から、均一な組織を有する厚み約5ミクロンCo-Pd薄膜をPd板上に電析した。この薄膜電析Pd板をH_2SO_4中での脱合金化に供した結果、巨視的な組織の形状はほぼ脱合金化前と変わらないものの、高倍率で電子顕微鏡観察した結果、約10nmの気孔径を有するナノポーラス構造が観察された。このことから、Co-Pd薄膜を出発原料とし、ナノポーラスPd薄膜を形成できることがわかった。
また、Pd-Co合金の脱合金化により作製したナノポーラスPdのCO酸化反応特性を調べた。Pd_<0.2>Co_<0.8>合金圧延板の脱合金化により、孔径約20nmのナノポーラスパラジウム試料を作製した。試料約50mgを充てんしたガラス反応管の温度を323-623Kで保持し、COとO_2の混合ガスを一定流量で流した際の出口側のガス濃度をガスクロマトグラフ装置で測定した。比較のためPd粗粉末(粒径約1ミクロン)のCO酸化特性も測定した。その結果、Pd粗粉末に比べナノポーラスPdは室温に近い低温領域でもCO酸化反応の触媒作用を発現した。一方、比較のためにナノポーラスPtおよびPt粗粉末(粒径約1ミクロン)のCO酸化特性も測定した結果、ナノポーラスPtでは表面積が大きいにもかかわらず、Pt粗粉末より酸化特性が劣った。表面のひずみや残留元素が影響している可能性が推測される。
一方、ナノポーラスNiの触媒特性評価に際し、試料の取り扱い中に酸化を防ぐためグローブボックスの導入、および反応管への充てん方法の検討を行い、CO/H_2ガスからメタンを生成するメタネーション反応での触媒特性を測定する実験環境を整えた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] ナノポーラスPdのCO酸化特性2010

    • 著者名/発表者名
      袴田昌高、山本太応、古川敏之、高橋真生、平嶋芙美、多井豊、千野靖正、馬渕守
    • 学会等名
      日本金属学会2010年秋期(第147回)大会
    • 発表場所
      札幌
    • 年月日
      2010-09-25

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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