子どもの年齢、体温および症状を選択することにより医療機関受診の緊急性についての情報を得ることができる試作携帯電話サイトを限定公開し、子どもが急病になった過去の経験をもとに携帯サイトを検索して評価する、公開実験を行なった。その結果に基づいて、改善点を明らかにし、携帯電話サイトの再構築をおこなった。 ・アンケート機能の追加 利用者の評価および要望を収集するために、携帯電話サイトにアンケート機能を追加した。選択肢方式によるアンケートとして、自由記述による意見も収集できるようにした。 ・記録機能の追加 利用者が、携帯サイトで選択した症状等の確認および医療機関受診の際に症状等を提示できるようにするために、操作日時および操作履歴を、利用者が指定するメールアドレスに送信する記録機能を開発して追加した。 ・地域の選択と医療機関情報の提供 地域を茨城県と茨城県外とにわけ、茨城県内の利用者に対しては、外部サイトにリンクをはることにより、医療機関情報を提供した。 緊急度判断支援機能に、利用日時と操作過程の記録機能、および利用者の評価を収集するアンケート機能を追加したことにより、携帯サイトの利用可能性を高めることができたと考えられる。緊急度判断支援だけではなく、とくに軽症の場合には家庭における観察のポイントや対処法の提供が求められている。利用者の支援が可能な携帯電話サイトとするためには、さらなる改善が必要である。
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