本研究は、「縦割り保育(1~5歳児混合保育)」「保育室における食事作り」というソフトの仕掛けと「いえ型保育空間」というハードの仕掛けを導入して「きょうだい保育」を実践する全国初の保育園(K園)において、子ども・職員がどのように生活を送っているのかを把握し、新たな仕掛けを検証する事を目的としている。 K園では各保育室に食事作りのできるハード環境を整えつつも、経済的事情により、既存の職員体制では1日を通しての調理員滞在及び調理実施が困難であったため、本研究経費で新たに調理員を雇用して保育室内での調理員滞在実験を行うこととした。平成21年7月から、調理員導入実験のための協議を行い、22年1月から対象保育室1クラス内での「副菜」「汁類」調理及び調理員の保育への参加を試みた(22年6月まで継続予定)。この間、実験クラス及び実験対象外の1クラスにおける、比較分析のための行動観察調査を継続的に実施している。 ◆平成21年度の具体的な研究実績は以下のとおりである。 (1)4~6月:資料分析調査(総括資料及び保育日誌の収集) (2)7~9月:実験のための協議・ワークショップ⇒調査対象クラスの選定・体制について (3)10~11月:調理員の募集及び雇用・体制の確認 (4)12月:第1回行動観察調査・個人追跡調査(5名+調理員):(実験前)⇒2クラスで実施 (5)1月:第2回行動観察調査・個人追跡調査(5名+調理員):(実験直後)⇒実験対象クラスのみで実施 (6)3月:第3回行動観察調査・個人追跡調査(5名+調理員):(実験2ヶ月後)⇒2クラスで実施 第1回保護者向けアシケート実施 実験クラスの保育士向けアンケート調査実施 実験クラスの調理員の保育日誌収集
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