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2009 年度 実績報告書

眼球運動計測および近赤外光脳機能計測を用いた子どもの心の発達障害に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 21610011
研究機関大阪大学

研究代表者

喜多村 祐里  大阪大学, 医学系研究科, 准教授 (90294074)

キーワード広汎性発達障害 / 眼球運動計測 / サッケード / 注意欠陥多動性障害 / バイオマーカー
研究概要

平成21年度においては、購入予定の鏡映像呈示装置の性能を吟味する段において自作のプログラムへ変更を行った。このため、一部の研究計画については翌年度へ持ち越されることとなった。
年度内では、小児の注意欠陥性多動性障害(以下、ADHD)患者を対象とするサッケード眼球運動計測の結果、年齢一致の定型発達児(健常ボランティア)群との比較において、統計学的に有意な違いが証明された。このことから、眼球運動の反応時間の分布や異なる刺激課題を用いた際に出現する分布のばらつき度合いなどを基に新たな解析手法の検討を実施中である。これによって、小児ADHD患者の診断ばかりでなく病態評価が可能となり、服薬量の調整に必要な客観的指標(バイオマーカー)としての利用も視野に入れて進める。
また、自作の新たな刺激呈示システムとしては、従来のように検出されるすべての眼球運動を受動的に記録するというものから、システム回路の一部にフィードバック回路を組み込み、成功試行のみを効率よく抽出して記録するというシステムへの改良を施した。これには刺激の呈示および眼球運動の検出の双方において十分な空間分解能と、高い時間分解能(サンプリング周波数:1kHz以上)を備えていることが必要であるため、検出システムを従来のリンバストラッキング法から高速度カメラによる角膜反射法(プルキンエ像を捉える方法)に変更し、刺激の呈示には検出システムと連動するようなプログラムを新たに作成中である。
上記と並行して、健常成人約100名におけるサッケード眼球運動計測を行い、年齢と反応時間に対するギャップ効果の変化について検討を行った。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2009 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 図書 (2件) 備考 (2件)

  • [雑誌論文] 眼球運動計測および光脳機能イメージング技術を用いた自閉症の早期診断法と治療訓練法の開発2009

    • 著者名/発表者名
      喜多村祐里
    • 雑誌名

      公益法人加藤記念難病研究助成基金平成20年度助成報告

      巻: 22巻 ページ: 11-16

  • [雑誌論文] Association study of the G72 gene with schizophrenia in a Japanese population : a multicenter study.2009

    • 著者名/発表者名
      Kazutaka Ohi, Yuri Kitamura (14番目), Masasothi Takeda, et al.
    • 雑誌名

      Schizophrenia Research

      巻: Vol.109 ページ: 80-85

    • 査読あり
  • [図書] ブロナンセリン100の報告「ブロナンセリンへの置換により反響言語の減少と服薬アドヒアランスの向上が得られ、社会復帰を遂げた一例」2009

    • 著者名/発表者名
      喜多村祐里(分担執筆)
    • 総ページ数
      243-245
    • 出版者
      星和書店
  • [図書] ストレス百科事典「脳と脳領域」「中枢ストレス・神経回路」「脳代謝イメージング」「小児の身体的虐待」「幼児期ストレス」「記憶とストレス」「月経周期とストレス」2009

    • 著者名/発表者名
      喜多村祐里(分担執筆)
    • 総ページ数
      40
    • 出版者
      丸善
  • [備考]

    • URL

      http://www.med,osaka-u.ac.jp/pub/envi/index.html

  • [備考]

    • URL

      http://researchmap.jp/ytkitamura/

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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