• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2011 年度 実績報告書

母親の精神疾患が子供へ与える影響とその要因

研究課題

研究課題/領域番号 21610019
研究機関東北薬科大学

研究代表者

只野 武  東北薬科大学, 薬学部, 名誉教授 (80104082)

研究分担者 中川西 修  東北薬科大学, 薬学部, 講師 (50296018)
キーワードうつ病 / 育児放棄 / 母性行動 / ドパミン / 統合失調症
研究概要

昨年度末まで、うつ病の動物モデルである嗅球を摘出した(olfactory bulbectomy: OBX)マウスの母性行動障害が、報酬機能の低下に基因している可能性を示唆した。さらに、その障害には、中脳辺縁系のドパミン(DA)作動性神経の機能変化が関与することを行動薬理学的に見出した。しかしながら、中脳辺縁系のDA神経のプレシナプスの神経機能変化には変化がなかった為、今年度は、後シナプス側のDA受容体の機能について検討したところ以下の結果が得られた。1.出産後0日目における母親マウスの側坐核のcore及びshellにおけるDA1様受容体とDA2様受容体をそれぞれ[3H]SCH23390と[3H]racloprideを用いて脳内分布を測定した。その結果両受容体ともOBX群及びコントロール群間で有意な差は認められなかった。2.出産後0日目における母親マウスの前脳DA受容体下流の細胞内情報伝達系の一部であるcAMP responsive element binding protein(CREB)及びc-fosの遺伝子の発現がコントロール群と比較しOBX群において減少していることを明らかにした。以上の結果より、OBXマウスの母性行動障害には、脳内DA受容体下流の細胞内情報伝達系の機能低下が関与していることが確認された。また、統合失調症の神経発達障害モデルである幼若期腹側海馬障害ラットの母性行動を観察したところ、コントロール群と比較し有意な差は認められなかった。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (5件)

  • [雑誌論文] Executive functions of postweaning protein malnutrition in mice2011

    • 著者名/発表者名
      Shoko Sato
    • 雑誌名

      Biol Pharm Bull

      巻: 34 ページ: 1413-1417

    • DOI

      10.1248/bpb.34.1413

    • 査読あり
  • [学会発表] Maternal behavior and dopaminergic function in a model of depression2012

    • 著者名/発表者名
      Osamu Nakagawasai
    • 学会等名
      NRF-JSPS Asian Science Seminar 2012
    • 発表場所
      韓国(ソウル大学)
    • 年月日
      20120213-20120217
  • [学会発表] 精神神経疾患の発症機序解明の為のモデル動物作製2012

    • 著者名/発表者名
      中川西修
    • 学会等名
      第190回つくばブレインサイエンス
    • 発表場所
      つくば(筑波大学)
    • 年月日
      2012-02-28
  • [学会発表] 記憶・学習障害の発現メカニズムの解明とその予防薬2011

    • 著者名/発表者名
      只野武
    • 学会等名
      第18回日本未病システム学会
    • 発表場所
      名古屋(今池ガスビル)
    • 年月日
      2011-11-19
  • [学会発表] うつ病モデル動物の母性行動について2011

    • 著者名/発表者名
      中川西修
    • 学会等名
      第15回活性アミンに関するワークショップ
    • 発表場所
      徳島(徳島文理大学)
    • 年月日
      2011-08-11
  • [学会発表] 精神疾患解明を目指した動物モデルの作製2011

    • 著者名/発表者名
      中川西修
    • 学会等名
      平成23年度日本薬学会東北支部総会・学術講演会
    • 発表場所
      仙台(東北薬科大学)
    • 年月日
      2011-07-16

URL: 

公開日: 2013-06-26  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi