研究概要 |
平成22年度は、3-17歳の丘陵地農村(Kotyang)の224名と都市近郊(Kathmandu)の198名の小児を対象に、身長、体重、皮下脂肪厚、生体電気インピーダンス値を測定し、体脂肪量や除脂肪量などの身体組成も併せて調査した。また、3日間の歩数、運動能力テスト、質問紙による食餌調査、足型および足底筋力の測定を実施した。その結果、身長、体重、体格(BMI)および皮下脂肪厚は、都市近郊より丘陵地小児で低い値を示した。10-12歳の丘陵地男子の平均歩数は、16,272±6,167歩/日、女子14,645±5,494歩/日であった。男子の歩数は両地域ともに同程度であったが、女子は都市近郊の方が約3割少ない値であった。生育環境の違いは、小児の身体の発育発達にも様々な影響を及ぼしていると考えられることから、現在、食事内容を含む小児の生活環境と形態および運動機能の発育発達の関連性について包括的に分析している。
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