研究概要 |
人工林ストックの日射・斜面角・土壌など自然条件と間伐や主伐など人為的条件を考慮した人工林生長モデルを構築した.さらに,リモートセンシングデータから得られる被覆・森林活性情報を加え,行政や森林組合が所有する森林簿情報に基づき,人工林ストックの空間的増減モデルの構築を行い,製材・間伐材・林地残材の賦存量を経年的に定量化する.また,同手法を都市内緑地にも適用し,剪定枝の排出量/排出エリアの特定も行った.さらに,4次元型GISを用い,都市に蓄積している木材資源の空間的な滞留期間・パターンを明らかにし,将来排出される資源量の推計モデルを構築した.エネルギー代謝にも着目し,建築物,インフラ,農業施設を対象に現状のエネルギー代謝のうち地域整備の空間的・時間的変化と物質・エネルギー代謝モデルの構築を行った.一方で木質バイオマス資源はその利用技術により,質や量の要求レベルが異なることから,経済的自立性を考慮した技術選択サブモデルを用意し,資源の利用可能量を推計することが必要である.動学的な資源循環を考慮した経済的評価モデルにより,熱利用や燃料,発電といった利用技術別に木質資源循環システムの自立可能性を評価するモデルの構築を試みた.
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