研究概要 |
本年度は,下記の2項目に関する研究開発を実施する. 1.マイクロ磁界プローブ・RFカレントプローブを用いた電磁波解析システムの構築 開発するシステムは,マイクロ磁界プローブ・RFカレントプローブ,ディジタルオシロスコープおよび解析用PCを基本とした.一般に,EMI測定を目的としたマイクロ磁界プローブやRFカレントプローブは,スペクトラムアナライザと組み合わせて使用されることが多いが,開発するシステムにおいてはディジタルオシロスコープを使用した.これは,電磁波解析において,LSI動作時の時間波形が必要とされるためである.これらプローブを利用するために,得られた放射電磁波の情報(電圧に変換)を適切に解析用PCに送信するインタフェースソフトウェアの開発した.ここではディジタルオシロスコープ専用のライブラリとLabVIEW環境を用いた. 2.電磁波解析向け信号処理パッケージの開発 多次元信号の超高精度マッチング技術を応用した電磁波解析向け信号処理パッケージを開発した.特に,マイクロ磁界プローブ・RFカレントプローブとディジタルオシロスコープにより取得された1次元の電磁界波形データの解析に位相限定相関法(POC)を適用した.具体的には,LabVIEWおよびMATLAB&Simulink環境上で,位相限定相関法に基づく超高精度波形マッチング・ジッタ解析ライブラリおよび暗号の各種統計解析ライブラリを開発した.これにより,測定から解析までの一連の流れを,本解析システムで閉じた形で実現できる環境を検討した.
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