研究概要 |
本研究では,自然に負荷をかけないセンサーネットワークの一手法として、エナジーハーベスト技術とこれを適用する通信プロトコルの基礎設計を行った。 エナジーハーベストは、環境発電とも呼ばれ、熱や光,振動などから電力を得る技術である。 エナジーハーベスト技術で発電された電力でセンサーノードを駆動する場合は従来のバッテリとは異なる不安定な電力供給となるため,データ収集時に中継するノードがつねに動作可能とは限らず,パケットの欠落が頻繁に発生する.そこで本研究では,中継時のパケットの欠落に対応し,効率の良いデータ収集を行うため,パリティを用いて冗長にデータを送信する方式(PPT,APT)と通信成功確率に基づいてパケットの再送を行う方式(ERT)を提案した.計算機シミュレーションによる評価の結果,エナジーハーベスティングを用いたセンサネットワークにおいて,提案方式は従来方式と比較してシンクへのデータ到達率を向上させられることが分かった.
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