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2009 年度 実績報告書

動物モデルを用いた難聴発症後の社会行動モニタリング

研究課題

研究課題/領域番号 21650100
研究機関東京農業大学

研究代表者

吉川 欣亮  東京農業大学, 生物産業学部, 准教授 (20280787)

キーワード難聴 / 社会行動 / ビデオ解析 / マウス / ABR / DBA / 2J / JF1
研究概要

ヒト難聴のうち近年問題となっているものの一つに突発性難聴があり、その原因究明、治療法の開発などについての研究が進められているが、発症後の患者のアフターケアも重要な課題である。そこで本研究は難聴モデルマウスを用い、さらに交配実験を加え、聴力低下後のマウスに起こる様々な社会行動を経時的にモニターし、データ蓄積することを目的とした。加えて、行動モニタリングを行ったすべての個体から得られた各行動パラメータに対するQTL解析を行い、行動形質と遺伝子間の相関についても調査することも目的とした。
(1)突発性聴力低下モデルコロニーの作成と社会行動モニタリング:B6およびD2マウス間でF2マウスを作成し、脳幹刺激反応閾値を測定することにより聴力を評価し、正常聴力個体(12kHzの聴力閾値:10~30dB)と早期難聴発症個体(3ヶ月齢の12kHzの聴力閾値:10~30dB,3ヶ月齢の12kHzの聴力閾値:60~90dB)のオープンフィールド内での1:1でのビデオ解析により行動比較を行った結果、両者は1ヶ月齢においては行動に差異は認められなかったが、難聴発症後は行動差異が認められ、特にある一定の場所に留まる不動時間が難聴を発症した個体では長くなる傾向にあり、また、行動速度も遅くなっていた。加えて、聴力正常個体と難聴発症個体の接触回数も減少しており、特に、難聴発症個体からの接触回数が減少していた。
(2)社会行動の遺伝学的解析:(1)で調査した個体のDNAを抽出し、遺伝子タイピングを行った。
(3)JF1系統の社会行動モニタリング:JF1の聴力個体差を示した個体間で(1)同様に行動解析を行った結果、聴力損失個体と聴力維持個体間では僅かではあるが、不動時間において差異が認められたが、統計学的に有意な差異は認められず、今後より多くの個体で解析を行うことが重要であると考えられた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009 その他

すべて 学会発表 (2件) 備考 (1件)

  • [学会発表] Mapping of quantitative trait loci for early onset hearing loss in DBA/2J mice.2009

    • 著者名/発表者名
      Suzuki, et al.
    • 学会等名
      第32回日本分子生物学会年会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜(横浜)
    • 年月日
      2009-12-11
  • [学会発表] Difference in hearing ability among Ednrb down-regulated JF1 mice coincides with melanocyte survival of cochlear stria vascularis2009

    • 著者名/発表者名
      Okumura, et al.
    • 学会等名
      23^<rd> International Mammalian Genome Conference
    • 発表場所
      La Jolla, California
    • 年月日
      2009-11-02
  • [備考]

    • URL

      http://nodai.cc-town.net/laboratory/single.php?id=115

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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