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2009 年度 実績報告書

生きた単一の幹細胞の内部と表面の情報を得るチップ増強ラマン散乱計測法の構築

研究課題

研究課題/領域番号 21650104
研究機関北海道大学

研究代表者

山本 貞明  北海道大学, 創成研究機構, 特任教授 (20374720)

キーワード計測
研究概要

チップ増強ラマン散乱スペクトル測定装置立ち上げ
原子間力顕微鏡(AFM)観察と共焦点レーザラマン散乱スペクトル観察を同時に行える装置(Nanofinder30-CombiScope^<TM>1000株式会社東京インスツルメンツ製)を用いて、ハニカムフィルム上に接着したラット骨髄間葉系幹細胞のラマン散乱スペクトルの測定を行った。細胞膜を構成する脂質のC-H振動やタンパク質に由来するアミドIやアミドIII、C-N,C=C伸縮振動などに帰属される散乱ピークがはじめて観察された。C-H伸縮振動に由来するラマン散乱のイメージングとAFM像との比較から、細胞の部位によってラマン散乱強度の異なることがわかった。この結果は、C-H伸縮以外のたんぱく質に関係する上記特性ピークの検出とその細胞上の発現部位の情報が高い空間分解で得られることを示す重要な結果である。今回、予備的にチップ増強ラマン散乱スペクトルの測定を行ったが、チップで増強された強い蛍光のためチップ増強によるラマン散乱スペクトルは観察できなかった。ラマン散乱が増強されるチップ表面作製検討(チップ形状、チップ表面に蒸着する金属の選定、蒸着条件の選定など)が必要なことが判明した。Nanofinder30-CombiScope^<TM>1000で得た知見に基づき、現在、既存のAFM装置(Asylum Technology MFP-3D)購入した分光器、検出器を取り付け、装置の立ち上げを行っている。今後、AFM観察と共焦点レーザラマン散乱スペクトル及びチップ増強ラマン散乱プペクトルの測定から細胞内のタンパク質や細胞の増殖、分化あるいはタンパク質産生に関与する外部刺激受容体である膜タンパクの発現とその発現部位に関する情報が得られ、培養基材の表面構造とこれらの情報との相関性から、培養基材の表面構造による細胞機能の制御メカニズムの解明に迫れるものと期待できる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 自己組織化ハニカムパターン多孔性高分子薄膜による細胞制御2010

    • 著者名/発表者名
      山本貞明
    • 学会等名
      09-5ポリマーフロンティア21
    • 発表場所
      東工大百年記念館 フェライト会議室
    • 年月日
      2010-01-22

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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