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2011 年度 実績報告書

ビタミンK2による血管石灰化/骨粗鬆症の同時抑制と骨血管相関への実験的アプローチ

研究課題

研究課題/領域番号 21650112
研究機関大阪大学

研究代表者

松本 健志  大阪大学, 基礎工学研究科, 准教授 (30249560)

研究分担者 福島 修一郎  大阪大学, 基礎工学研究科, 助教 (40362644)
キーワード骨-血管相関 / 骨粗鬆症 / 血管石灰化 / インビボμCT
研究概要

経時的なマウスの骨形態変化を観察するためのin vivo CT装置を改良し,アルミ防護シールドや撮像条件を吟味することにより,昨年度よりX線被曝を下げることに成功し,目標とする低い被爆レベルでのCT撮像を可能とした.
この装置を用いて慢性腎不全モデル(CKD)マウスおよび正常マウスを対象として実験を行い,脛骨の経時変化を解析した.CKDマウスは腎臓を一部摘除し(5/6モデル),高リン飼料を与えて作製した.終了後,カルシウム,リン,尿素窒素,クレアチン,iPTHの血清濃度を測定した.次いで脛骨,脊椎骨,胸部大動脈血管を摘出し,前者についてはフーリエ赤外分光法,ナノ・インデンテーション試験による皮質骨部の材料・力学的な評価を行い,後者についてはVon Kossa染色による組織学的測定,さらに原子発光分析によって血管壁中のカルシウム,リン,マグネシウム含有量を計測した.血清化学検査の結果,CKDマウスでは腎機能の障害による副甲状腺機能の亢進,高リン血症が認められ,正常マウスに比べ骨の粗鬆化が進むことが確認できた.但し,骨の材料・力学的な特性には両者に差はみられなかった.一方,血管壁へのミネラル沈着は両群とも確認されなかったが,カルシウム,リンの含有量は増加した.CKDマウスではマグネシウム含有量もC増加しており,これがミネラル形成を阻害する一因と考えられた.ビタミンK2効果については正常ラットについて予備実験を行い,骨量増加作用のあること,さらに材料・力学的にも効果を示し,骨成熟を促進することが確認できた.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Effects of Vitamin K on the Morphometrical and Material Properties of Bone in The Tibiae of Growing Rats2012

    • 著者名/発表者名
      松本健志, 宮川拓士, 山本大貴
    • 雑誌名

      Metabolism

      巻: 61 ページ: 407-414

    • DOI

      doi:10.1016/j.metabol.2011.07.018

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Assessment of Trabecular Bone Architecture and Intrinsic Properties of Cortical Bone Tissue in a Mouse Model of Chronic Kidney Disease2011

    • 著者名/発表者名
      S. Kadokawa, T. Matsumoto, H. Naito, M. Tanaka
    • 雑誌名

      J Hard Tissue Biol

      巻: 20 ページ: 79-86

    • 査読あり
  • [学会発表] 慢性腎臓病における骨-血管相関:骨μCTおよび血管壁原子発光分析による評価2012

    • 著者名/発表者名
      金崎丈, 萩野伸悟, 福島修一郎, 松本健志, 田中正夫
    • 学会等名
      第24回バイオエンジニアリング講演会
    • 発表場所
      大阪大学(大阪)
    • 年月日
      2012-01-07
  • [学会発表] 慢性腎臓病マウスモデルを用いた骨-血管相関の解析2011

    • 著者名/発表者名
      金崎丈, 萩野伸悟, 福島修一郎, 松本健志, 田中正夫
    • 学会等名
      生体医工学シンポジウム2011
    • 発表場所
      ビッグハット(長野)
    • 年月日
      2011-09-16

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公開日: 2013-06-26  

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