本研究は小学校の通常学級に在籍する特別支援教育の対象児(LD、ADHD、高機能広汎性発達障害等)に対する作業療法の効果を事例を通し検証することである。対象数は13事例であり事例のIQは82~118であった。南カリフォルニア感覚統合検査、JPAN感覚処理・行為機能検査の結果、すべての児童に感覚統合機能の未熟さがあった。支援領域は行動7名、教科学習6名(書字4名、読字1名、算数1名)であった。結果は、行動に関しては1名を除き支援効果が得られた。教科学習に関しては、書字の際の協調運動に関しては4名とも効果が得られたが、漢字学習に関しては1名で変化が見られなかった。全体としては13名中12名に支援効果が認められた。
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