【目的】電気刺激による筋疲労と電極間の熱発生の関連性を研究することは重要であり、刺激パルス幅が筋疲労や皮膚温に影響するか検討することである。【方法】電気刺激が健常成人9名の右前脛骨筋に実施し、30Hz周波数で、0. 5ms、1ms、5msの刺激パルス幅、刺激の強さ足関節等尺性最大筋力の20%とした。実験方法は、刺激時間1秒、休止時間15秒で120回実施し、休憩中に20% MVCの随意収縮を5秒間実施するものとした。測定は刺激電極内外の皮膚温、表面筋電図の実効値および周波スペクトラム低下率である。【結果】近位の刺激電極外で開始時より1. 3℃の上昇がみられ、前脛骨筋の筋腹で0. 5msから5msの刺激パルス幅で1. 8℃から2. 6℃の上昇がみられた。 0. 5msと5msの刺激パルス幅の皮膚温は、35. 0℃から33. 9℃に低下した。実験開始から終了までの筋疲労の指標に差は見られなかった。【結論】前脛骨筋の刺激電極間で筋腹に皮膚温が上昇し、熱発生が筋疲労の原因の1つになるものと考えられた。
|